Switch news

知っておきたい世界のニュース

南アフリカで大規模な洪水、400人以上が死亡、4000軒の家が倒壊

南アフリカで大規模な洪水、400人以上が死亡、4000軒の家が倒壊
Twitter/Presidency South Africa

南アフリカ共和国で先日、大規模な洪水が発生し、少しずつ被害の実態が見えてきた。

 

今回の洪水は「史上最悪」

 

南アフリカのクワズール・ナタール州では先週、大規模な洪水が発生し、現時点で440人が死亡、いまだに63人が行方不明になっており、捜索が続けられている。

 

クワズール・ナタール州のSihle Zikalala州首相によれば、沿岸部の都市・ダーバンとその周辺地域を中心に、約4000棟の家屋が倒壊し、8000棟以上が被害を受けたという。

 

また政府関係者は、今回の洪水は「史上最悪」のものであると述べており、多くの犠牲者は増水した川に流され、また土砂崩れや土石流に巻き込まれた人もいるそうだ。

 

Twitter/Presidency South Africa
Twitter/Presidency South Africa

軍は1万人以上の兵力を投入

 

シリル・ラマフォサ大統領は4月18日、国民に向けた演説で、被災者の支援と復興作業を目的とした一連の施策を発表。

 

また政府は、全国に災害事態を宣言し、すでに警察と軍隊が捜索活動をしているが、南アフリカ軍はさらに救援・救助活動を支援するために1万人以上の兵力を投入すると発表した。

 

被害は住宅だけでなく、300近い学校といくつかの医療施設にも及んでおり、道路や橋が崩壊し、完全に遮断された地域もあるそうだ。

 

市民連合のリーダーである活動家のイムティアズ・シード氏は、「多くの地域で電気が通っていない」と述べている。

 

Twitter/Presidency South Africa
Twitter/Presidency South Africa

水や電気のない地域で作業も

 

南アフリカ国防軍(SANDF)は声明の中で、同軍が捜索・救助活動を強化し、被災者への援助物資の輸送を支援すると述べた。

 

また、陸軍の配管工や電気技師が、1週間にわたって水や電気が通っていない地域で作業を行う予定だと付け加えている。

 

被害に遭った人の中には、家族全員が遺体で見つかったり、まだ行方不明になっていたりする人もおり、被害がさらに拡大することが懸念されている。

 

Twitter/Presidency South Africa

年間平均降雨量の約75%に達した

 

実は4月11日に降った雨の量は、南アフリカの年間平均降雨量の約75%に相当するものだったという。

 

実際に4月11日には24時間に300mm以上の雨が降り、これまでの深刻な洪水を引き起こした降水量よりも、はるかに多かったそうだ。

 

気象専門家は、気候変動がパターンの変化をもたらし、このような異常気象をより頻繁に発生させている可能性があると述べている。

 

ただ被害が拡大したのは、降雨量だけではないらしい。多くの人が川岸の不安定な場所に家を建てており、実際このような場所は住宅の建設が許されていなかったという。(了)

 

出典元:BBC:KwaZulu-Natal floods: South Africa army to send 10,000 troops(4/18)

記事が気に入ったら
Switch Newsをフォローしよう!


Return Top