南オーストラリア州で多数の落雷、強烈な嵐により大停電が発生
オーストラリアでは激しい嵐の影響で、かつてない規模の停電が起きたという。
42万件以上の落雷を観測
11月13日には、南オーストラリア州で42万3000件以上の落雷を観測。また強風により木が倒れ、電力会社「SAパワーネットワークス(SAPN)」には500件以上、電線が切れたとの報告が寄せられたという。
その後、ビクトリア州との電力の相互接続装置が停止。南オーストラリア州は、全国の電力網から切り離され、約16万3千世帯および企業が停電したそうだ。
「SAPN」の広報担当者ポール・ロバーツ氏は、ネットワークの再接続だけでなく再構築が必要なため、修理に「かなりの時間」がかかると述べている。
また南オーストラリア州では2016年にも大規模な停電が起きているが、ロバーツ氏は「今回の停電は、2016年の出来事より状況が悪い」と述べたという。
ニューサウスウェールズ州でも洪水の被害
またこの嵐により、オーストラリアの中部や西部でも鉄砲水が発生。町は孤立し、多くの人々が増水から避難するように指示されたそうだ。
ニューサウスウェールズ州の町では、家の屋根の高さまで浸水し、残された人々が救助されたという。
ニューサウスウェールズ州消防救助局は、中西部の町・モロングでは、洪水の勢いが店の窓を壊し、地元のスーパーマーケットの裏側の壁を打ち壊した、と発表している。
このためモロングの消防救助隊は、真夜中ごろから活動を開始し、州緊急事態サービスや他の機関の協力を得て、危険にさらされている家々を戸別訪問し、人々を避難させたそうだ。
A shipping container making its way down main street, is not a sight you see everyday in the little village of Molong. Nearly 90mms of rain in Orange hasn’t helped it’s cause either. @7NEWSCentWest @7NewsSydney @7NewsAustralia #nswfloods pic.twitter.com/2bES1FzaSN
— Christopher Tan (@christophert77) November 13, 2022
Aftermath of overnight flooding at Eugowra, 📷 taken earlier today with 120mm of rain falling in the Central West overnight. Flooding has affected #Eugowra, #Parkes, #Molong & #Forbes. Working alongside emergency partners, we are sending as many resources possible & 11rescue 🚁 pic.twitter.com/5mpYUJJgAd
— NSW SES (@NSWSES) November 14, 2022
ビクトリア州でも鉄砲水が発生
さらにビクトリア州でも、大雨により局地的に鉄砲水が発生、建物に被害が出ている。
14日の朝には複数の町、Mount Martha、Mornington、Hastings、Dromanaに警戒警報が発令され、Mornington半島では早朝に鉄砲水が発生したため、住民に対し屋内にとどまるよう警告が出されたそうだ。
ビクトリア州災害救助局のティム・ウィーバッシュ局長によると、ボランティアは550件以上の通報に対応し、そのうち318件は洪水、104件は倒木、44件は建物の被害であったという。(了)
出典元:The Guardian:South Australia suffers biggest blackout since 2016 as weather system brings more flooding to inland NSW(11/14)