【ドイツ】化学兵器によるテロを計画していたイラン人の男らを逮捕
ドイツの警察は、テロを計画していた容疑でイラン人の男らを拘束した。
32歳のイラン人の男を拘束
ドイツ警察は、1月7日の深夜、ドイツ西部デュッセルドルフ州の町、カストロプ・ローセルの自宅にいた、32歳のイラン人の男を拘束したという。
この逮捕劇は、男が青酸カリやリシンを含む毒物を入手し、それを使ってテロ攻撃を計画しているという外国情報機関からの密告を受けたものだとされている。
しかし、デュッセルドルフ州検察の広報担当者は、アパートから危険な物質は発見されなかったと述べている。
また男の弟とみられる人物も拘束されたが、まだテロとの関連や、計画に関与していたかどうかは分かっていない。兄弟は2015年からドイツに住んでいたと考えられている。
FBIが情報提供を行う
ドイツメディアの報道によると、FBI(アメリカ連邦捜査局)は、主犯格の男がテロ組織「イスラム国」のシンパであることを突き止め、その名でテロを実行するつもりだったとし、ドイツ警察に情報提供を行ったという。
またドイツの治安当局筋は、この男がイラン政府のために行動していたとは考えられず、「イスラム教スンニ派テロ集団」の支持者であったと説明している。
さらに、このテロ計画はかなり進んでおり、主犯格の男がバイオ兵器を作るつもりで、インターネットでリシンとシアン化合物を検索し、購入していたことを治安当局が突き止めたそうだ。
科学者や除染部隊も同行
この作戦を組織したドイツのSEK特殊部隊は、直前まで変装し、消防車でアパートのある通りにやってきたという。
また捜査には、政府の疾病管理・予防機関であるロベルト・コッホ研究所(RKI)の科学者と警官による除染部隊、および不発弾処理部隊も同行したそうだ。(了)
出典元:The Guardian:German police arrest Iranian man suspected of planning chemical attack(1/8)