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暴徒が警察署を襲撃、神を冒涜した容疑者を連れ出し、殺害【パキスタン】

暴徒が警察署を襲撃、神を冒涜した容疑者を連れ出し、殺害【パキスタン】
Twitter/Shiraz Hassan

パキスタンで、宗教に関する暴力事件が発生し、警察に拘留されていた容疑者が殺害された。

 

コーランを冒涜した若者

 

この事件について発表があったのが2月11日、場所はパキスタン東部のナンカナ・サヒブ市にある警察署とされている。

 

当時、警察署では、イスラム教の聖典であるコーランを冒涜した罪で、ムハンマド・ワリスと名乗る20代の男が拘束されていたという。

 

しかし神への冒涜に怒った暴徒が、警察署を襲撃。暴徒はワリス容疑者を引きずり出し、殴り殺し、遺体に火をつけたそうだ。

 

SNSで共有された事件の動画には、男が残酷に通りを引きずられ、裸にされ、木や金属の棒で叩かれる様子が映っていた。(動画は、あまりにも残酷なため掲載しない。下は暴徒が警察署に侵入する様子)

 

「少数の警察職員しかいなかった」

 

警察のスポークスマンである、ムハンマド・ワカス氏は、次のように述べている。

 

「警察署には(当時)少数の職員しかいなかったので、警察は彼ら(暴徒)に抵抗することができませんでした。しかし、警察の援軍が来て、暴徒が遺体に火をつけるのを防ぐことができました」(ただしSNSの動画では、すでに火が付けられた様子が映っている)

 

パキスタンのシェバズ・シャリフ首相は、この事件に着目し、調査をするよう命じたという。

 

また政府は、暴徒の暴力を止められなかったとして、多数の警察官を停職処分にしたそうだ。

 

過去にも度々、暴力事件が発生

 

冒涜の罪はパキスタンでは、非常に敏感で扇動的な問題であり、過去にたびたび暴徒による暴力事件が起きていたという。

 

2021年にはスリランカ人の衣料品工場長が殺害されており、この事件は国内外に衝撃を与え、89人の容疑者の集団裁判で、6人が殺害の罪で死刑を宣告された。

 

しかし、他の多くの事件は、法的に宙に浮いたままだという。国際的な人権団体は、冒涜に関連した殺人を阻止するために、パキスタン当局が十分な対応をしていないとして、長い間非難してきたという。(了)

 

出典元:INDEPENDENT:Mob drags out man from Pakistan jail and kills him on charge of blasphemy(2/12)

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