【イラン】被害者なのに女性を逮捕、理由はヒジャブを適切に被っていなかったから
イランで先日、男から液体を掛けられた2人の女性が、逆に服務規程違反の容疑で逮捕された。
口論の末、ヨーグルトを浴びせられる
SNSに拡散された動画には、2人の女性客が男に声をかけられ、会話を交わす様子が映っていた。
やがて男は女性らと口論になったらしく、その後彼女らに向かってヨーグルトと思われるものを浴びせた。その様子がこちら。
مشهد، شاندیز
از صفحه یاسر عرب pic.twitter.com/zstrtACMQD— Mehdi Nakhl Ahmadi (مهدی نخل احمدی) (@MehdiNakhl) March 31, 2023
イランの司法当局によると、その後2人の女性はヒジャブ規定に違反した疑いで拘束されたという。
またヨーグルトを投げつけた男も、公の秩序を乱したとして逮捕されたそうだ。
ヒジャブ着用義務化法を強化
イランの内務省は3月30日、声明でヒジャブ着用義務化法を強化すると発表。
その後、司法長官であるGholamhossein Mohseni Ejei氏も、頭を覆わずに公の場に姿を現した女性を「容赦なく」訴追すると述べたという。
今回の出来事は、このような発言の後に起きたと考えられている。
Ejei氏の発言はさまざまなニュースサイトで引用され、彼は「頭を覆わないことは、(我々の)価値観と敵対することに等しい。このような異常な行為を行う者は罰せられる」と述べたという。
ただし、どのような罰が下されるのかについては言及していない。
昨年9月、22歳のクルド人女性、マフサ・アミニさんが「道徳警察」に拘束されて死亡して以来、ベール(ヒジャブなど)を脱ぐイラン人女性の数が増えているそうだ。
この事件をきっかけにイラン全土で抗議活動が行われたが、イラン当局はこの抗議を力づくで鎮圧したと言われている。(了)
出典元:The Guardian:Two women attacked with yoghurt in Iran arrested for not covering hair(4/1)