スエズ運河で石油タンカーが故障、他の船舶の航行が一時的に混乱
エジプトにあるスエズ運河で、石油タンカーが故障し、一時的に混乱する事態になったという。
マルタ船籍の「Seavigour号」
エジプト・スエズ運河庁のスポークスマンであるGeorge Safwat氏によれば、原油を輸送していたタンカーが6月4日、スエズ運河の単一車線航路で故障したという。
このタンカーは、マルタ船籍の「Seavigour号」。当時は地中海から紅海に向かうために、運河を通過していたそうだ。
しかし運河の12キロ地点で機械の故障に見舞われ、この結果後続の8隻の船舶の通過を妨げたとされている。
船を二車線区間まで牽引
その後、3隻のタグボートが故障したタンカーを、17キロ地点の二車線区間まで牽引。やがて、運河の航行は正常に戻ったという。
「Seavigour号」の乗組員は故障の修復に取り組んでいるが、それ以上の詳細は明らかになっていない。
船舶追跡サービスを提供する「MarineTraffic」によると、「Seavigour号」は2016年に建造され、全長274メートル、幅48.63メートルもあるという。
ここ数年、スエズ運河では、座礁や故障する船舶が相次いでいる。2021年3月には、パナマ船籍の巨大コンテナ船「エバー・ギブン」が運河の1車線区間で土手に衝突。6日間にわたり水路を塞ぎ、世界貿易に支障をきたした。
また今年の5月25日にも香港船籍の船が一時的に運河を塞ぎ、3月5日には、リベリア船籍の船が2車線の水路で座礁したという。ただし両船は、数時間後に再浮上したと言われている。(了)
出典元:ABC News:Oil tanker breaks down in Egypt’s Suez Canal, briefly disrupting traffic in the global waterway(6/4)