まるでアニメのキャラクター!三日月型に羽を広げ求愛する鳥がユニーク
ニューギニア島のインドネシア領にいるダンスをする鳥が、新種である可能性が高まったとして注目されている。
ドベライ半島に生息、新たに命名される
その鳥とは、ニューギニア島のドベライ半島に生息する「フォーゲルコップカタカケフウチョウ」。
これは極楽鳥であるフウチョウ科の一種で、これまで「カタカケフウチョウ」は1種類しかいないとされてきたが、今回新たな種が見つかったとする調査結果が報告された。
今回、その鳥を調査したのはアメリカにあるコーネル大学鳥類学研究所などの研究者たち。彼らは鳥の標本を分析し、行動などを野外観察した後、論文を4月16日に科学誌「PeerJ」において発表した。
研究者らによれば、この鳥のオスはメスに求愛する際に、従来の鳥とは異なった形で羽を広げ、ダンスを踊るという。
ダンスも発声も、メスの姿も異なる
今まで知られていた「オオカタカケフウチョウ」は、羽を丸めて楕円形にするが、「フォーゲルコップカタカケフウチョウ」は羽を広げて三日月型にし、、その中に青い目のようなマークが浮かぶという不思議な姿になるそうだ。
下が従来から知られていた「オオカタカケフウチョウ」。
こちらが今回、新種とされた「フォーゲルコップカタカケフウチョウ」。
またオスが踊る時のステップもスムースで、「オオカタカケフウチョウ」のように飛び跳ねることもなく、メスの周りを左右に半円を描くように小走りする仕草を見せるとされている。
下が「オオカタカケフウチョウ」の踊る様子。
こちらが「フォーゲルコップカタカケフウチョウ」のダンス。
しかも調査の結果、両者は遺伝的にも異なるという結論も導き出されたとか。
今回の調査に携わったEd Scholes氏は、次のように語っている。
「野生においてフォーゲルコップカタカケフウチョウが形作る見た目や行動を見れば、それらが異なった種であることはほとんど疑いの余地はありません。求愛ダンスも異なり、発声も違っています。またメスの見た目も異なり、オスが示す形も違っています」
研究者らは「フォーゲルコップカタカケフウチョウ」の動画を撮影し、すでにYouTubeでも公開している。ユニークな姿をしているので、ぜひご覧いただきたい。
出典元:Cornell CALS:Smooth dance moves confirm new bird-of-paradise species(4/17)
参考:NATIONAL GEOGRAPHIC:発見! 軽やかに踊る新種の極楽鳥(4/20)