サンフランシスコ湾で6頭のクジラが謎の死、死因の究明を急ぐ

アメリカのカリフォルニア州で、最近クジラが多く死んでおり、死因の究明が急がれている。
今年に入ってから15頭が死亡
カリフォルニア州のサンフランシスコ湾内では、5月21日から28日の間、コククジラ6頭が死亡しているのが発見されたという。
また今年に入ってから、この地域で死亡したクジラは、合計15頭に達しているそうだ。
カリフォルニア科学アカデミーと海洋哺乳類センターのパートナーらは、クジラの死因を究明するため解剖作業を進めているが、難航しているという。
例年よりも多くの目撃情報
5月28日には若いオスのクジラの解剖が行われたが、死因は現在も不明のままだという。
このクジラは年5月26日に目撃された2頭のうちの1頭と考えられ、もう1頭のクジラは、まだ浜辺に打ち上げられていないそうだ。
解剖作業が難航している理由には、調査場所へのアクセスが困難なことや、腐敗の進行による組織の質の低下、また調査のためにクジラの死骸を曳航できる場所が不足していることなどが、挙げられている。
サンフランシスコ湾周辺地域で死亡した15頭のうち、14頭がコククジラで、1頭がミンククジラとされ、少なくとも3頭のコククジラの死因は、船舶との衝突によるものと考えられているという。
そして昨年は年間を通してわずか6頭しかクジラが目撃されていなかったのに対し、今年はすでに33頭のコククジラが確認され、例年よりも多くの目撃情報が寄せられているそうだ。
科学アカデミーとセンターの専門家は、大型商用船から帆船まで、すべての船舶の乗組員が「クジラに注意」し、「速度を落とし続けることが不可欠だ」と指摘している。(了)
出典元:ABC News:6 gray whales have died in San Francisco in the past week as authorities scramble for answers(5/30)