米の保護施設にいたライオン、激しい暑さの影響で死亡
先日、アメリカの動物保護施設で飼育されていたライオンが、暑さから健康を害し、その後死亡した。
暑さから臓器不全に陥る
17歳になるメスのライオン「Sheba」は、2010年からノースカロライナ州にある保護施設「Carolina Tiger Rescue」で暮らしてきたという。
しかし7月18日に食事を摂った後、嘔吐するなどして具合が悪化。年齢や、厳しい暑さの影響で臓器不全に陥り、もはや「Sheba」自身で回復する能力が奪われてしまう。
このため「Sheba」は静脈内に水分を補給されるなどの治療を受けるが、血液の流れも悪化し、肝臓や腎臓などが広範囲に損なわれたため、7月19日に亡くなった。
ネコ科の動物は天候に敏感
「Sheba」はメキシコで生まれ、生後6カ月にはアメリカのテキサス州にある保護団体「Wild Animal Orphanage」に引き取られ、閉鎖される2010年までそこで過ごしてきたという。
その後「Carolina Tiger Rescue」へ運ばれてきたのだが、施設では今回の死亡を受けて、過度の暑さから動物たちを守るための対策に乗り出すそうだ。
コロラド州立大学の獣医であるMiranda Sadar博士は、次のように語っている。
「飼育されている動物の中で、特にライオンの間では、熱中症は稀です。ただ年をとったライオンにとって、臓器不全が起きるのは一般的です。ネコ科の動物はしばしば、天候に対してずっと敏感なのです」
アメリカの動物園では先週、エサに氷を混ぜるなどして暑さと戦ってきたというが、もしかしたら家で飼っているネコにも暑さ対策が必要なのかもしれない。(了)
出典元:CNN:Heat proves deadly for a 17-year-old lion at a North Carolina animal park(7/25)
出典元:9NEWS:Lion dies in US zoo after overheating(7/26)