ニューヨークの海にザトウクジラが出現、「自由の女神」の前を泳ぐ
アメリカ、ニューヨーク市の近海に珍しく、ザトウクジラが現れ、その様子が撮影された。
Ellis島付近で発見
このザトウクジラが目撃されたのは12月8日。場所はニューヨーク市の沖合で、ちょうど「自由の女神」の前を泳いでいる様子が撮影された。
その姿を撮影したのは、写真家のBjoern Kilsさん(41)。彼によればその日の午前中に、クジラの目撃情報を聞きつけ、船に乗って2時間かけて捜索したという。
そして午前10時頃、Ellis島付近でザトウクジラを発見。その様子を撮影することに成功した。
A humpback whale surfaces near the Statue of Liberty in New York Harbor.https://t.co/wT0bhNPPFl
📷 Bjoern Kils / Reuters pic.twitter.com/vMpmwaSLIU
— NBC News (@NBCNews) December 9, 2020
最後に目撃されたのは2016年
アメリカの大西洋沿岸は従来から、クジラの移動ルートになっており、ここ数年ニューヨーク市の近海でも数十頭が目撃されてきたそうだ。
またKilsさんも定期的にこの付近でアザラシなどの海洋生物を目撃してきたが、クジラがこのエリアに姿を現すのは稀で、最後に目撃されたのは2016年だという。
エミー賞にもノミネートされた写真家
Kilsさんはエミー賞にもノミネートされたことがある写真家で、市内の海域を巡るツアーを提供している船会社「New York Media Boats」の経営者でもある。
また彼は今までもこの付近の海洋生物の写真を撮影しており、モニタリング作業などで科学的な調査に協力してきたそうだ。
そしてクジラが姿を現した原因について、Kilsさんは、この時期海にザトウクジラのエサとなる多くの「メンハーデン(ニシン科の魚)」が集まるため、それに引き寄せられたのではないかと考えているという。
ニューヨーク市立公園部の関係者も、最近クジラを多く目撃する原因について、エサが豊富なことと、水質の改善を挙げている。(了)
出典元:BBC:Humpback whale snapped during New York City harbour visit(12/10)
出典元:NBC:Humpback whale spotted in New York Harbor near Statue of Liberty(12/10)