「日本国民を全面的に支持します!」EUが北朝鮮のミサイル発射に抗議
29日、北朝鮮が発射した中距離弾道ミサイルが日本上空を通過した。これを受けEUも北朝鮮を強く非難する声明を発表した。
「日本の国民を全面的に支持します」
声明を発表したのは、EUの外務・安保政策上級代表及び欧州委員会副委員長であるFederica Mogherini氏。彼女は欧州対外行動局を通じ、次のように述べている。
「今日、朝鮮民主主義人民共和国は、北海道の上空に向けミサイルを発射しました。初めて北朝鮮が、弾道ミサイルと思われるものを日本へ向けて発射したことになります。私はこのような直接的な脅威に直面している日本国、及び日本の人々を全面的に支持することを表明いたします」
「これらの行動は、いくつかの国連安保理決議によって科せられた北朝鮮の国際的な義務に公然と違反したものになります。そして国際社会の平和と安全に対する深刻な脅威であることを表しています」
「先日、EUの外務大臣が強調したように、北朝鮮は遅滞なく、完全に、かつ無条件に関連した全ての国連安保理決議の下で義務に従わなければなりません。またこの地域や世界に対し、緊張を高めるようなさらなる挑発的な行動を慎まなければなりません」
「北朝鮮は朝鮮半島における完全かつ検証可能で、不可逆的な非核化を追求することを目指すステップを可能にするため、または緊張を緩和させるために、信頼できる有意義な対話を始めなければなりません。また国連安保理決議の完全なる履行に取り組まなければなりません。EUは関係国と相談しながらそのようなプロセスを支援するための準備をしています」
「私たちは今日行われた、国連安保理の緊急会合への呼びかけを支持します。この困難に対処するためには、国際社会の団結は不可欠です。EUは関係国とより緊密に相談しながら、安保理決議の審議に則って、さらなる適切な対応を検討することになるでしょう」
フランスも強力な追加制裁を求める
すでにEUは8月10日、北朝鮮に対し国連安保理決議への対応策の一環として、朝鮮貿易銀行を含む4つの組織と、9人の個人を制裁対象リストに追加している。
その結果、合計で53個人と46の企業や団体に資産凍結や渡航禁止の制裁を科したことになり、独自の措置としても41人、7つの企業や団体を制裁対象にしているという。
またフランスも北朝鮮のミサイル発射について、28日に声明を発表。フランス外務省は「最大限の外交圧力のみが北朝鮮を交渉のテーブルに戻す可能性を持つ」と強調し、安保理に対して「強力な追加制裁」の迅速な採択を求めた上で、EUにも「野心的な措置」を求める考えを示したそうだ。(了)
出典元:European External Action Service:Statement by High Representative/Vice-President Federica Mogherini on the DPRK’s launch of a missile over Japan(8/29)