【フロリダ銃乱射事件】全米ライフル協会の副会長がスピーチ、マスコミや野党を批判
フロリダの高校で銃乱射事件が起きてから、初めて全米ライフル協会の副会長がスピーチを行い銃規制について語った。
民主党員やマスコミを批判
全米ライフル協会(NRA)とはアメリカでも有力なロビー団体の1つとされ、献金を通し多くの政治家に影響力を行使してきたとされている。その実質的リーダーであるWayne LaPierre副会長は2月22日、ワシントンで開かれた「Conservative Political Action Conference(保守政治行動会議)」の席でスピーチを行った。
スピーチの中でLaPierre副会長は、銃規制の強化を求める民主党員やマスコミを「機会に乗じる者」として批判。次のように語っている。
「いつものように機会に乗じようとする者たちが、政治利用のために悲劇に飛びついた。彼らはNRAを憎んでいる。また彼らは、武器の所持と携帯を権利と定めた合衆国憲法修正第2条を憎み、さらに個人の自由も憎んでいるのです」
また銃規制を拡大させ、銃を持つ権利を廃止させるために、民主党員やマスコミは2月14日に起きた銃乱射事件の悲劇を利用していると語ったという。
FBIや社会主義者も非難
またLaPierre副会長は17人を死亡させた元在校生の容疑者を、FBIが調査し続けるのに失敗したとして非難。
さらに民主党員らがこのような事件の罪をNRAになすりつけようとし、ヨーロッパ流の社会主義者も銃規制を促しているとして責めている。彼は次のように語っている。
「彼らは法が機能しようが、しまいが全く気にしない。彼らはより人々をコントロールできるようにするため、多くの法律を欲しがっているだけなのです。しかしNRAは違う。私たちは、法律が機能することを気にかけているのです」
"Some people think the NRA should just stick to its #2A agenda and not talk about all of our freedoms. But real freedom requires the protection of all of our rights. And a #2A isn’t worth its own words in a country where all individual freedoms are destroyed."- Wayne LaPierre
— NRA (@NRA) February 22, 2018
教師に銃を持たせる大統領の案に賛成
一方、トランプ大統領はこの事件を受け、悲劇を繰り返さないために教師に武装させ、その分ボーナスを支給したほうがいいと提案。
LaPierre副会長もこの案に賛成しており、学校の安全を守るためにNRAが無償で手伝う用意があると語っている。
一方、170万人の組合員がいる全米教職員組合のRandi Weingarten委員長は、「学校に銃を持ち込むべきという人は、校内で何が起きているのか全く理解していないか、どうでもいいと思っているだけだ」と語ったという。
現在、ハッシュタグ「#NeverAgain(もう二度と起こさない)」を使った全米規模の活動が始まっており、銃規制を訴える高校生らが、3月にワシントンで開かれようとしているデモに参加するため各地から集まっているという。この問題がどのような方向へ進むのか、今後も注視していきたい。(了)
出典元:NYTimes:NRA Accuses Gun-Control Advocates of Exploiting FL Shooting(2/22)
出典元:BBC:NRA head: Gun control advocates ‘exploiting’ Florida tragedy(2/22)