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米国務長官、中国の気球が監視プログラムの一環だと評価、日本へも警告

米国務長官、中国の気球が監視プログラムの一環だと評価、日本へも警告
Facebook/U.S. Fleet Forces Command

アメリカのアントニー・ブリンケン国務長官は2月8日、記者会見で中国の気球について、従来と同じ見方を示した。

 

「世界中の標的から情報を収集」

 

中国の気球は2月4日に、F-22戦闘機によってサウスカロライナ州沖の上空で撃墜され、以来回収作業と共に調査が進められている。

 

ブリンケン国務長官は、NATOのトップとの共同記者会見で、「気球を引き揚げる作業を続けているため、ほぼ毎時間ごとに多くの情報を入手している」とし、残骸を回収・分析する作業が進むにつれ、アメリカは多くのことを解明していると強調したという。

 

Facebook/U.S. Fleet Forces Command
Facebook/U.S. Fleet Forces Command

 

その上で、中国の気球について「世界中の標的から情報を収集することを目的とした、広範な監視プログラムの一環であると評価している」とし、「この監視プログラムは、5大陸にまたがる国々の主権を侵害しており、その標的はアメリカだけではなかった」と明らかにした。

 

NATOのイェンス・ストルテンベルグ事務総長も記者会見で、欧州の同盟メンバーは、中国政府が大陸で行っている、気球の使用を含む「情報活動の増加」を観察したと述べたという。

 

その上で「中国の諜報活動のリスクを、常に意識しておく必要がある」と付け加えた。

 

Facebook/U.S. Fleet Forces Command

日本やインド、台湾、ベトナムにも伝える

 

一方、アメリカ国防総省のパット・ライダー准将は、中国が近年、アメリカ領土内の「重要な場所」の上空で、4回の気球監視任務を行ったことを明らかにしたという。

 

もっともライダー准将は、いつ、どこで中国の気球が監視を行ったのかは、正確には明らかにしていない。

 

ただ、あるアメリカ政府高官は、ABC Newsに対して、中国の気球による領空侵犯は、ハワイ上空とアメリカ本土沿岸、特にカリフォルニア州の町、Coronado付近と、バージニア州ノーフォーク(米国最大の海軍基地2つがある)だったことを明かしたという。

 

またこの高官は、中国の気球が40カ国以上を通過していると見られ、アメリカが最近、インド、日本、ベトナム、台湾に情報を伝えたと主張。これら全ての地域で、気球による監視が行われていたとの見方を示した。(了)

 

出典元:ABC News:Chinese surveillance balloon part of massive program over 5 continents: Blinken(2/9)

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