オーストリア政府が7つのモスクを閉鎖、イスラム指導者を追放すると発表
オーストリア政府が今後、イスラム教のモスクを閉鎖し、多くのイマム(イマーム)と称する指導者を追放すると発表した。
7つのモスク閉鎖、40人の指導者を追放
現在、オーストリアの連立政権には極右政党の自由党が加わっているが、euronewsによれば同政府は今後、7つのイスラム教のモスクを閉鎖し、40人までのイマムを追放すると発表した。
また、発表では「これは、イスラム教徒のイデオロギーや、宗教グループの海外からの資金調達を押し返す、始まりに過ぎない」と述べたそうだ。
イスラム教徒に義務を課す
同政府は中道右派の国民党と、第3党の極右政党・自由党から成り立っているが、これらの政党は、以前「ヨーロッパの難民危機」が浮上した後まもなく、支持を得て権力を掌握したという。
と同時に国民に対し、新しい移民や難民へ便宜を図ることを厳しく取り締まり、さらなる難民の流入を防ぐことを約束したそうだ。
セバスティアン・クルツ首相(国民党党首)は3年前、外国人を国に統合させる担当(移民統合事務局長)だったが、その時にイスラムに対する厳しい法律の可決を指揮したとか。
その法律では特定の宗教グループの海外からの資金調達は禁止され、イスラムのコミュニティに対しても、国や社会に前向きな見解を持つよう義務を課したという。
イスラム教徒は自国の文化や価値に適応できない?
ただヨーロッパではいまだに、オーストリアのようにイスラム教徒に対して根強い不信感を持っている国もあり、彼らが自国に適応できないとみなしている国民もいるようだ。
Pew Research Centerが発表したデータは、「イスラム教徒が自国の文化や価値に対し基本的に適合できない存在」とみなす人の、各国における割合を示している。
% who say Islam is "fundamentally incompatible" with their country's culture and values:
🇫🇮Finland 62%
🇮🇹Italy 53%
🇩🇪Germany 44%
🇬🇧UK 42%
🇪🇸Spain 37%
🇫🇷France 34%
🇸🇪Sweden 34%https://t.co/26OkMQwVSA pic.twitter.com/14dMWHaphn— Pew Research Center (@pewresearch) June 2, 2018
現在、880万の人口がいるオーストリアでは、約60万人のイスラム教徒が暮らしているとされ、その多くはトルコ人、またはトルコ人を祖先に持つ家族だとされている。(了)
出典元:euronews:Austria to close seven mosques and expel dozens of imams(6/8)
出典元:Reuters:Austria to shut down mosques, expel foreign-funded imams(6/8)