来年のロシア大統領選挙で、プーチン氏のライバルの立候補が認められず
ロシアでは来年3月に大統領選挙が行われる予定だが、プーチン大統領のライバルとされる反対派リーダーの立候補が認められないこととなった。
選挙管理委員会が投票で決定
そのリーダーとは、長い間プーチン政権を批判し続けてきたAlexei Navalny氏(41)。
ロシアの中央選挙管理委員会は、Navalny氏は執行猶予中であるとして、同氏を立候補者から除外すると語ったという。
この決定は多くの人々が予想していたらしいが、12月24日にNavalny氏を推薦するために数千人の支援者が集まった後に下されたとか。
またこの決定は投票によって決められたとされているが、中央選挙管理委員会のメンバー13人のうち12人が、Navalny氏の立候補禁止に賛成したそうだ。
選挙のボイコットを求める
Navalny氏は2013年に横領の罪で有罪判決を受けたが、彼によれば裁判での判決は政治的な動機が働いていたという。
また彼はすでに今回の選挙管理委員会の決定に抗議するプランを持っており、多くの支持者に対し選挙をボイコットするよう求めているそうだ。Navalny氏はビデオの中で次のように述べている。
「このようなことが起こり得ることは分かっていました。そのため私は単純明快なプランを用意しています。私たちは選挙のボイコットを訴えています。私たちが参加するよう求められている選挙のプロセスは、本当の選挙ではない。この選挙はプーチンと、彼が選んだ候補者だけを取り上げたものになるだろう」
ただ世論調査では、プーチン大統領は再選への道を安定的に進んでいるとされ、選挙に勝利すればさらに6年間の任期を続けることになるそうだ。
しかし反対派のリーダーは、65歳のプーチン大統領の支持は低下しており、支持率は国営メディアによって人為的に維持されていると主張しているとか。
スピーチが委員を怒らせた可能性
今回、Navalny氏は選挙管理委員会の投票が行われる前に、情熱あふれるスピーチを行っており、それが委員たちを怒らせた可能性もあると言われている。そのスピーチの中で彼は次のように語っていたという。
「もし私が立候補できないなら、あなたたちは私を参加させようと要求している数百万人に反対する決定を下すことになる。あなたたちはロボットではない。息をし、実際に生きている人間だ。あなたたちは独立した存在だ。あなた自身の生活のために、人々のためになることをして欲しい」
ロシアでは今年も各地でプーチン大統領に反対するデモなどが起きており、特に若者を中心に政権が変わることを望む声が広まっている。今後、どうなるのか注視していきたい。(了)
出典元:Sky News:Putin critic Alexei Navalny barred from running in 2018 Russian election(12/25)
出典元:ABC:Russia’s Alexei Navalny barred from running against Putin in 2018 presidential election(12/26)