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ローマ教皇が「白旗を上げる勇気を」と発言、ウクライナ側が反発

ローマ教皇が「白旗を上げる勇気を」と発言、ウクライナ側が反発
flickr_Governor Tom Wolf

ローマ教皇フランシスコは先日、ウクライナに対し、ロシアとの戦争終結交渉をすべきだと発言し、ウクライナ側が反発している。

 

「和平協定を恐れるべきではない」

 

ローマ教皇は、スイスで収録された公共放送「RTS」のインタビューで、ロシアの侵略に降伏するかどうかを巡る、ウクライナ国内での議論について質問されたという。

 

その番組は3月9日に放送されたが、質問に対し、ローマ教皇は次のように答えた。

 

「私は、状況を見て、国民のことを考え、白旗を上げて交渉する勇気を持った人が、一番強いと信じています。交渉という言葉は勇気のある言葉です。敗北したり、物事がうまくいかなかったりした時、交渉する勇気を持つことです」

 

その上でローマ教皇は、「ウクライナは、状況がさらに悪化する前に、ロシアとの和平協定を交渉することを恐れるべきではない」と述べたという。

 

ウクライナの外務大臣が批判

 

ウクライナのドミトロ・クレバ外相は3月10日、SNSに「われわれは他の旗を掲げることは決してない」と投稿し、ロシアとウクライナを同じ立場に置いて、「交渉」と呼ぶのを止めるよう求めた。

 

またクレバ外相は、第2次世界大戦中の、一部のカトリック教会とナチス軍との協力についても言及。次のように訴えた。

 

「白旗に関して言えば、我々は20世紀前半のバチカンの戦略を知っています。私は過去の過ちを繰り返すことを避け、命を懸けて戦うウクライナと国民を支援するよう、強く求めます」

 

ウクライナ内務省の元顧問であるアントン・ゲラシチェンコ氏も、「X」において次のように投稿した。

 

「教皇がウクライナを守るよう促さず、数万人を殺害したロシアを侵略者として非難せず、またプーチンに止めるよう促さない。代わりにウクライナに対して、白旗を上げるよう求めるのは、奇妙に見える。教皇の枢機卿は全員、この考えを共有しているのか?」

 

「悪と戦い、打ち負かさねばならない」

 

ラトビアのEdgars Rinkēvičs大統領も「X」において、「人は悪に直面した時、降伏してはならない。人は悪と戦い、打ち負かさねばならない。そうすれば、悪は白旗を上げ、降伏するだろう」と投稿。

 

またポーランドのRadosław Sikorski外務大臣も「X」において、次のように投稿した。

 

「バランスをとるなら、問題は、どうやってプーチンに、自分の軍隊をウクライナから撤退させるよう促すかだ。そうすれば交渉の必要もなく、平和が直ちに実現するだろう」(了)

 

出典元:The Guardian:Pope provokes outrage by saying Ukraine should ‘raise white flag’ and end war with Russia(3/10)

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