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米下院、国際刑事裁判所の職員に制裁を科す法案を可決

米下院、国際刑事裁判所の職員に制裁を科す法案を可決
flickr_Ron Cogswell

アメリカ議会で共和党が過半数を占める下院において、国際刑事裁判所(ICC)の職員に制裁を下す法案が可決された。

 

ICCが逮捕状を請求したことを受け

 

アメリカ議会の下院では6月4日、国際刑事裁判所の職員に制裁を科す法案の投票が行われ、247票対155票で可決された。

 

共和党が多数を占める下院では、共和党議員のほぼ全員が賛成し、一部の民主党議員も賛成に回ったという。

 

この法案が上院でも可決されれば、大統領に対し、アメリカと同盟国の保護対象者を捜査・逮捕・拘留・起訴する、国際刑事裁判所の職員への制裁を要求することになる。

 

この動きは、国際刑事裁判所の主任検察官が先日、イスラエルのネタニヤフ首相と国防大臣に逮捕状を請求したことに対する反発と考えられている。

 

バイデン政権も、逮捕状請求を「言語道断」と批判したが、国際刑事裁判所の職員への制裁に関する法案には、「反対」する姿勢を示していた。

 

スロベニア、パレスチナの独立国家を承認

 

スロベニアの議会は6月4日、賛成多数でパレスチナを国家として承認することを可決させた。

 

先日スペインとノルウェー、アイルランドもパレスチナを独立国家として承認したが、この動きはそれに続くものとなる。

 

スロベニアのTanja Fajon外相も「X」において、次のように投稿した。

 

「親愛なるパレスチナの皆さん、本日のスロベニアの最終決定は希望と平和のメッセージです。我々は、2国家解決のみが中東の永続的な平和につながると信じています。スロベニアは、パレスチナ人とイスラエル人の両国の安全保障にたゆまぬ努力を続けていきます」

 

ガザ地区中部で攻撃が激化

 

一方、ガザ地区では中部にあるブレイジ難民キャンプや、マガジ難民キャンプに対し、イスラエル軍による容赦ない砲撃と空爆が続けられているという。

 

この攻撃により少なくとも11人のパレスチナ人が殺害され、負傷した人々もDeir el-Balahにあるアル・アクサ病院へ搬送されたそうだ。

 

しかし病院では医療物資が不足しており、治療する手段がない状態に陥っているという。アル・アクサ病院の広報は、国際社会に対して緊急の要請を行い、次のように訴えた。

 

「ガザ地区の医療システムを救い、手遅れになる前に、この大量虐殺戦争を止めるよう、世界中の国際保健機関に緊急要請します。私たちは、この医療危機を緩和するため、ラファとカレム・アブ・サレムの国境検問所を再び開き、病人や負傷者を海外に移送するよう要求します。病院や医療センターを運営するために、医療物資や燃料が運ばれ、スタッフが入ることが許可される必要があります」

 

9500人以上のパレスチナ人を拘束

 

「ハマス」の幹部であるオサマ・ハムダン氏は6月4日、レバノンの首都・ベイルートで記者会見を行い、イスラエルが10月7日以来、200人の子どもを含む9500人以上のパレスチナ人を拘束したことを指摘、ガザ地区では「処刑」が行われていると非難した。

 

ハムダン氏は、イスラエルに拘束されているパレスチナ人は日常的に拷問や殴打を受け、18人が拘留中に殺害されたと述べた。

 

同氏は、パレスチナ人に対する虐待行為が、国際法の明白な違反であるとし、このような行為を終わらせるために国際社会の介入を求めた。(了)

 

出典元」Al Jazeera:Israel’s war on Gaza live: Ground forces invade Bureij refugee camp(6/4)

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