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ウクライナ侵攻に参加したロシア軍の兵士がスペインに逃亡、亡命申請

ウクライナ侵攻に参加したロシア軍の兵士がスペインに逃亡、亡命申請
Twitter/Patrick MartinGenier

ウクライナ侵攻に参加したロシアの元軍人が、スペインに到着し、亡命を希望しているという。

 

ウクライナで4カ月以上過ごす

 

その元軍人とは、ニキータ・チブリン(27歳)氏だ。

 

彼は、ロシア軍の「第64独立モーター狙撃旅団」に所属し、侵攻時にもウクライナで4カ月以上過ごしてきたという。

 

そして11月15日、チブリン氏はスペインの首都・マドリードの空港に到着。その後、空港の入国管理センターにより拘束され、亡命を申請したそうだ。

 

指揮官に戦争反対を訴える

 

この「第64独立モーター狙撃旅団」は、すでにウクライナ政府によりキーウ地域で戦争犯罪を犯したと告発されている部隊だが、チブリン氏はウクライナでは「一度も銃を発射していない」と述べている。

 

スペインの空港で電話取材に応じたチブリン氏によると、ウクライナ侵攻初日の2月24日には、指揮官に対し戦争反対を訴えたという。

 

しかしその後、指揮官から軍の整備士としての役割を解任され、肉体労働を命じられたそうだ。

 

彼は「刑務所に入れるぞ、と脅されました。結局、指揮官は私を、掃除係と荷役係にすることにしました。私は戦場から離れた場所に配置されたのです」と語っている。

 

6月、チブリン氏は所属する部隊がウクライナから撤退した後、ロシアから脱出することを決めたという。

 

チブリン氏は、ウクライナでの経験について国際法廷で証言することを熱望しているとし、次のように語っている。

 

「私には何も隠すことはありません。これはロシアが始めた犯罪的な戦争だ。それを止めるために、できることは何でもしたい」

 

人権団体の弁護士も証言

 

ロシアのモスクワを拠点とする人権擁護団体『軍事オンブズマン』を運営する弁護士のマキシム・グレベニュク氏は、今夏にチブリン氏から連絡を受けたと語っている。

 

グレベニュク氏によれば、チブリン氏はロシア政府が「特別軍事作戦」と呼ぶものに反対し、ウクライナで戦いたくないとの望みを語ったという。

 

チブリン氏は、ウクライナ侵攻に参加した後、国外に逃亡したロシア軍人としては2人目。1人目は元ロシア落下傘兵のパベル・フィラティエフ氏で、彼は戦争を批判する回顧録を書き、その後国外に逃亡したという。(了)

 

出典元:The Guardian:Russian soldier seeking asylum in Madrid denounces ‘criminal’ Ukraine war(11/17)

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