英外相、偽のウクライナ前大統領とビデオ通話をしてしまう
イギリスのデービット・キャメロン外相が騙され、偽のビデオ通話で会話をしてしまった。
ポロシェンコ前大統領を名乗る人物と通話
イギリス外務省によれば、キャメロン外相は先日、ウクライナの前大統領であるペトロ・ポロシェンコ氏を名乗る人物と、ビデオ通話を行ったという。
このビデオ通話は、多くのテキストメッセージのやり取りの後に行われ、ビデオに映った人物もポロシェンコ前大統領のように見えたそうだ。
しかしビデオ通話においてキャメロン外相は、相手から他の人の連絡先などを聞かれ、疑わしいと考えて、その後すぐに通話を打ち切ったという。
リスクを知らせるために公開
イギリス外務省は、ポロシェンコ前大統領を名乗る人物は本人ではなく、メッセージやビデオ通話が悪戯だったと確認したそうだ。
その上で外務省は、他の人々に対して、このようなリスクがあることを知らせるために、この出来事を公開したと述べている。
イギリスでは現在、総選挙を控え選挙運動が行われているが、政治家たちは、特に人工知能(AI)の技術が進歩するにつれ、誤った情報や偽情報の脅威の増大について、繰り返し警告を受けてきたという。
またイギリス外務省も今回の件について、声明で「情報環境の悪用が、これまで以上に多く存在している」と主張。このような偽情報を告発し、対抗する努力を増やすことが重要だと述べた。(了)
出典元:The Guardian:David Cameron falls victim to hoax call from ‘former Ukraine president’(6/8)