イスラエル軍のガザ南部での戦闘停止を、ネタニヤフ首相が批判
イスラエル軍は16日、ガザ地区の一部で支援物資搬入のために、毎日戦闘を一時停止すると明らかにしたが、これをネタニヤフ首相が批判した。
毎日、日中に戦闘を一時停止
イスラエル軍は、支援物資の搬入量を増やすため、ガザ南部のカレム・アブ・サレム(ケレム・シャローム)検問所から、北にあるハンユニスの病院までの約10kmの道路沿いで、戦闘を停止すると明らかにした。
これは国連などとの協議で決められたとみられ、毎日午前8時(現地時間)から午後7時まで、戦闘が一時停止されるとしていた。
しかしこの決定に対し、イスラエルのネタニヤフ首相は、「受け入れられない」と批判。その後、イスラエル軍は、ガザ地区南部(全体)で戦闘を停止するわけではないと主張し、「ラファでの作戦は継続する」と述べたという。
ただ同時に、支援物資を輸送する専用のルートについては、日中の数時間、オープンにするとも述べている。
現在、ラファの検問所も封鎖され、人道支援物資の搬入が滞っており、すでに多くのガザ地区の住民が極度の飢えに直面し、子供たちが栄養失調で亡くなっていると言われている。
It is unclear whether Israeli PM Benjamin Netanyahu and Defence Minister Yoav Gallant knew of the “tactical pause” along a humanitarian corridor in Gaza’s Rafah announced by the military on Sunday morning, reports Israel’s Army Radio.
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— Al Jazeera English (@AJEnglish) June 16, 2024
子供5人を含む9人が死亡
ガザ地区中部では、16日にもイスラエル軍による攻撃が続けられ、子供を含む多くのパレスチナ人が殺害された。
イスラエル軍は、中部にあるブレイジ難民キャンプの住宅をターゲットにして空爆。これにより、少なくとも子供5人を含むパレスチナ人9人が死亡したという。
またガザ地区の保健当局は16日、過去24時間で41人のパレスチナ人が死亡したと発表している。
「フーシ派」が民間の船2隻に攻撃
イエメンの反政府勢力「フーシ派」は16日、紅海にいる民間の船2隻と、アメリカ海軍の駆逐艦に向けて攻撃を行ったと明らかにした。
「フーシ派」は、「キャプテン・パリス」と呼ばれる民間の船と、米駆逐艦に対し、弾道ミサイルを発射し、民間船の「ハッピー・コンドル」に対しては、ドローン攻撃を行ったという。
イギリスの海運貿易オペレーション(UKMTO)も、イエメン南部の沖合にいた船の近くで2回の爆発があったと報告しているが、船に損傷はないらしく、乗組員も無事で航海を続けているようだ。
ただEUの外務・安全保障政策上級代表のジョセップ・ボレル氏は、最近「フーシ派」による攻撃が深刻化していると警告。「フーシ派は、紅海の航行の自由を脅かしている」と非難した。(了)
出典元:Al Jazeera:Israel war on Gaza live: 41 Palestinians killed in attacks in the past day(6/16)