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ガザ地区における停戦交渉、最大の障害はイスラエルの首相か?

ガザ地区における停戦交渉、最大の障害はイスラエルの首相か?
X_Benjamin Netanyahu

現在、中東カタールのドーハにおいて、ガザ地区での停戦協議の交渉が行われており、その行方に関心が集まっている。

 

イスラエル側が停戦案を拒否か?

 

8月17日には、一旦停戦協議が終了し、イスラエルの交渉チームは提案された停戦案を持ち帰り、現在ネタニヤフ首相と話し合っているという。

 

アメリカのバイデン大統領は、今回も協議の後に、ガザ地区での停戦が近づいたと楽観的な見方を示しているが、「ハマス」の幹部は、バイデン大統領の楽観的な見方を否定した。

 

「ハマス」の幹部、オサマ・ハムダン氏は「アルジャジーラ」に対し、ネタニヤフ首相とその政権が停戦合意を成立させるつもりがないことは。「誰もが理解している」と語った。

 

またハムダン氏は、2日間の交渉で、バイデン大統領や国連安全保障理事会の決議に基づいて6月24日に提示された停戦案を「ハマス」側が受け入れた後、イスラエル側は拒否したと主張。その上で、次のように述べた。

 

「我々は忘れてはならない、イスラエルの元国防大臣が、合意達成の最大の障害はネタニヤフ氏だと言ったことを。彼は障害だったし、今もそうだ」

 

さらに「ハマス」側は、パレスチナ人に対する虐殺は、「アメリカ政府と西側諸国の絶対的な支援のもとで実行されている。アメリカ政府と西側諸国は、イスラエル政府がガザ地区で野蛮な大量虐殺を行うために必要な隠蔽と時間を提供している」と非難した。

 

ガザ中部で空爆により15人が死亡

 

イスラエル軍は8月16日にも、北部のガザ市の南にあるTal al-Hawa地区へ攻撃を加え、3人のパレスチナ人が殺害された。

 

またガザ市南部のザイトゥーン地区にある住宅にも空爆を加え、数人のパレスチナ人が負傷。ガザ市の北、シェイク・ラドワン地区にある住宅でも、イスラエル軍の砲撃で数人が死亡、負傷したという。

 

さらに17日には、ガザ地区全体で34人のパレスチナ人が、イスラエル軍による攻撃で殺害された。

 

特にガザ地区中部にあるaz-Zawaydaの町では、イスラエル軍の空爆により、15人のパレスチナ人が殺害されたという。

 

ある犠牲者の親族は「あらゆる意味で、これは恐ろしい虐殺だ。全員の体がバラバラにされ、完全な遺体は1つもなかった」と語っている。

 

同じくガザ地区北部にあるジャバリア難民キャンプでも、イスラエル軍の攻撃により7人のパレスチナ人が死亡。南部のハンユニスなどでも、イスラエル軍による激しい砲撃が行われているそうだ。

 

ガザ地区の保健当局が8月17日に発表した内容によれば、昨年10月以降、イスラエル軍の攻撃で、少なくとも4万74人のパレスチナ人が死亡、9万2537人が負傷したという。

 

ヨルダン川西岸でも襲撃

 

またヨルダン川西岸地区でも、イスラエル人による暴力が続いており、8月15日の夕方には入植者らがジット村に侵入。23歳のパレスチナ人の男性を殺害し、もう1人に重傷を負わせ、家屋4軒と車6台に火を放った。

 

 

さらにヨルダン川西岸地区のナブルス東部にあるタナ村でも、イスラエル人の入植者がパレスチナの住民を襲撃。ライフルを使って脅し、飲料水や家畜の給水に使う泉に近づかないようにしたそうだ。

 

エリコ市近郊でも事件が起き、イスラエル人の入植者がパレスチナ人に銃を突き付けて、飼育していた300頭の羊を奪ったという。

 

イスラム協力機構(OIC)は、占領下のヨルダン川西岸地区で、イスラエル人入植者がパレスチナ人に対して犯している暴力と犯罪の激化を非難。次のように述べた。

 

「イスラエル占領軍の保護下にある、過激派入植者集団による組織的テロと日常的な犯罪を強く非難する。これらの襲撃はパレスチナ人、その土地、聖地に対するイスラエルの継続的な侵略の一部であり、国際人道法に明らかに違反している」(了)

 

出典元:Al Jazeera:Israel war on Gaza live: Gaza records first polio case in 25 years(8/16)

出典元」Al Jazeera:Israel’s war on Gaza live: ‘Netanyahu main obstacle to achieving deal’(8/17)

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