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チャットでの軍事作戦漏洩で、ヘグゼス国防長官への辞任要求が高まる

チャットでの軍事作戦漏洩で、ヘグゼス国防長官への辞任要求が高まる
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アメリカ政府の高官らのグループチャットに、誤ってジャーナリストが招待されたことを受け、国防長官への非難が高まっている。

 

ジャーナリストをチャットグループに招待

 

この問題は3月25日に発覚し、アメリカの安全保障分野の高官、ヘグゼス国防長官やバンス副大統領、ウォルツ安全保障担当大統領補佐官、ラトクリフCIA長官、ガバード国家情報長官、ルビオ国務長官などが3月15日に、メッセージアプリ「シグナル」で、イエメンの「フーシ派」への軍事作戦について話し合っていたという。

 

その際、ウォルツ補佐官が誤って、「アトランティック」誌のジャーナリスト、ジェフリー・ゴールドバーグ氏をチャットグループに招待してしまった。

 

その後、ゴールドバーグ氏は、チャットの一部を誌面で公開。「機密の重大な漏洩」だとして、安全保障政策に携わる高官らへの批判が噴出した。

 

空爆の詳細をリアルタイムで提供

 

トランプ大統領は25日、チャットには「機密事項はなかった」との認識を示し、ホワイトハウスのリービット報道官も、根拠を説明せず、問題が誇張されていると主張。「アトランティック」誌が誤報を広めていると非難した。

 

しかしその後、再び「アトランティック」誌の記事が公開され、ヘグゼス長官がチャットで、「フーシ派」への空爆の詳細をリアルタイムで提供していたことが判明。しかもそこには、F-18戦闘機、「MQ-9リーパー」無人機、トマホークミサイルの発射時刻も含まれていたという。(この内容についてはBBCが詳しく報じている)

 

これを受け、議員の中からヘグゼス国防長官のリーダーシップに対する疑問の声が上がり、辞任要求も高まっているそうだ。

 

「国防長官は辞任する必要がある」

 

上院情報委員会のトップで、民主党のマーク・ワーナー上院議員は、公開された情報は機密ではないという政権の主張について、メディアに対し次のように語った。

 

「でたらめです。この人たちはどんな世界に生きているのでしょうか?時間、場所、使用された兵器の種類が述べられているのですよ。彼ら(トランプ政権)は、国民をバカだと思っているんでしょうか?」

 

しかもワーナー上院議員によれば、この機密情報の漏洩は、アメリカ軍を危険にさらしただけでなく、主要な同盟国との信頼関係も損なったという。

 

上院軍事委員会の委員である、民主党のタミー・ダックワース上院議員も「そのチャットグループにいた全員は解雇されるべきだが、特にピート・ヘグゼス氏は辞任する必要がある」と述べた。

 

上院情報委員会の委員である、民主党のジョン・オソフ上院議員も「これで生き残れる軍人はいない」「作戦上の機密の重大な違反だ」と指摘し、次のように非難した。

 

「このような機密情報をうっかり漏らしたり、無謀に扱ったりした軍人は機密許可を失い、軍法会議にかけられる可能性が高い。ヘグゼス長官は本日正午までに辞任すべきだ」

 

上院軍事委員会の委員長である、共和党のロジャー・ウィッカー上院議員も3月26日、トランプ政権が機密漏洩の重大性を認めようとしないことに疑問を呈し、「最近公開された情報は、私にはセンシティブ(慎重を要する)なものに思える。自分の知識に基づけば、私なら機密扱いにしたいと思うだろう」と述べたという。(了)

 

出典元:TIME:More Lawmakers Call For Hegseth’s Resignation as Signal Scandal Intensifies(3/27)

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