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ガザ地区での停戦の行方は?イスラエル軍の攻撃により78人が死亡

ガザ地区での停戦の行方は?イスラエル軍の攻撃により78人が死亡
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ガザ地区での停戦を巡り、現在交渉が続けられているが、依然先行きは不透明となっている。

 

米中東特使の提案を受け入れか?

 

トランプ大統領は先日、イスラエルが60日間の停戦合意の条件を受け入れたとし、「ハマス」側にもこの「最終的な提案」を受け入れるよう迫ったが、その内容は依然として明らかになっていない。

 

イスラエルの外相は7月2日、政府が停戦合意に真剣に取り組んでおり、「前向きな兆候」がいくつか見られるとし、アメリカの中東特使であるウィトコフ氏の提案を受け入れたと述べた。

 

しかしイスラエルのネタニヤフ首相は、「ハマス」の完全な壊滅を目指していると主張し続けており、7月2日には「ガザにハマスはいなくなるだろう」と述べたという。

 

「ハマス」側もアメリカの提案を真剣に検討し、ガザ地区での紛争の終結と、イスラエル軍の完全撤退へつながる合意を求めているが、イスラエル側はそれを拒否し、今年3月には停戦の第2段階へ進む予定だった合意を破棄した。

 

ガザ地区にはまだ50人の人質が捕らえられており、「ハマス」は政治的にも軍事的にも打倒されておらず、イスラエルの目標は依然として達成されていない。

 

ヨルダン川西岸地区を併合する動き

 

一方、ネタニヤフ首相が率いるイスラエルの与党、リクード党の議員は7月2日、ヨルダン川西岸地区の併合を求める書簡に署名した。

 

リクード党は7月27日の議会の休会前に、併合を推進することを目指しており、所属する議員全員が署名したという。

 

書簡では、ヨルダン川西岸地区の併合は「内部からの存亡をかけた脅威」を排除するために必要だと主張し、トランプ政権の支持がある今こそ、「イスラエルの未来を、何世代にもわたって確保する好機だ」と指摘している。

 

しかしヨルダン川西岸地区の併合は国際法違反であり、一方的に行われている入植地の建設も、以前からヨーロッパ各国が非難してきた。

 

イスラエル軍は今年の1月から、ヨルダン川西岸地区北部のジェニンやトゥルカレムで大規模な攻撃を開始し、数万人のパレスチナ人を家から追放、建物の破壊を進めた。

 

また南部のベツレヘム県でも、イスラエル軍は100軒以上の家屋を破壊するよう命じ、約400世帯が家を失ったという。

 

ガザ地区では病院の院長も死亡

 

ガザ地区では7月2日にもイスラエル軍の激しい攻撃が続き、少なくとも78人のパレスチナ人が殺害された。

 

「ガザ人道財団」の配給所付近では、食糧を求めていたパレスチナ人11人が、イスラエル兵により銃撃されて死亡。

 

ガザ市南部のザイトゥーン地区にある避難所でも、イスラエル軍の攻撃により、少なくとも17人が死亡した。犠牲者の多くは、女性と子供だったという。

 

またガザ地区北部にあるインドネシア病院の院長、マルワン・アル・スルタン氏も、ガザ市南西部にある自宅でイスラエル軍の攻撃を受け、妻と子供とともに死亡した。(了)

 

出典元:Aljazeera:LIVE: Israeli attacks kill 78; Hamas says considering ceasefire proposal(7/2)

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