Switch news

知っておきたい世界のニュース

米政府が国連特別報告者に制裁を発動、ガザ地区では74人が死亡

米政府が国連特別報告者に制裁を発動、ガザ地区では74人が死亡
X_UN Special Procedures

アメリカ政府は、イスラエルによるガザ地区への攻撃を非難し続けてきた国連特別報告者に対して、制裁を発動すると発表した。

 

「近代史上、最も残虐なジェノサイドの1つ」

 

アメリカのマルコ・ルビオ国務長官は7月9日、国連パレスチナ特別報告者のフランチェスカ・アルバネーゼ氏への制裁を発動すると発表した。

 

アルバネーゼ氏は、21カ月にわたるガザ地区への攻撃を調査し続け、アメリカを始めとする同盟国による、イスラエルへの軍事的・政治的支援を繰り返し批判してきた。

 

また先日は、イスラエル軍を支援する数多くの企業名を公開し、各国政府に対して、武器禁輸を含むイスラエルとのあらゆる貿易・金融関係の断絶を求めたという。

 

その上でアルバネーゼ氏は、「占領されたパレスチナの領土における状況は、終末論的です。イスラエルは近代史上、最も残虐なジェノサイドの1つに責任を負っている」と訴えた。

 

ルビオ国務長官は7月9日、「アルバネーゼ氏による、アメリカとイスラエルに対する政治的・経済的な敵対行為は、もはや容認されない。我々は常にパートナー国の自衛権を支持する」と述べ、制裁を発動すると明らかにした。

 

アメリカ政府は当初から、イスラエルを支援してきたが、すでに5万人以上ものパレスチナ人が殺害されており、もはや「自衛」のための戦いとは、言えないだろう。

 

人口密集地をミサイルで集中攻撃

 

イスラエル軍は9日もガザ地区への空爆を激化させ、特に北部のガザ市では、人口密集地域がミサイルで集中攻撃された。

 

ガザ地区の医療関係者によれば、9日には夜明け以降、イスラエルの攻撃によりガザ地区全域で74人のパレスチナ人が殺害され、うち19人はガザ地区北部で死亡したという。

 

またこのうち8人は、「ガザ人道財団(GHF)」の配給所付近で支援物資を待つ間に、イスラエル兵により殺害された。

 

ガザ地区の保健当局は9日、2023年の10月以来、少なくとも5万7680人のパレスチナ人が死亡、13万7409人が負傷したと発表した。

 

またガザ地区の保健当局は、イスラエルによる封鎖で燃料供給が途絶えているため、ガザ地区の病院で停電が発生し、数百人の患者が死亡する恐れがあると警告している。

 

「ハマス」が人質10人の解放を提案

 

一方、停戦交渉の方だが、アメリカのトランプ大統領は先日、今週か来週にはガザ地区で停戦が実現する「可能性が非常に高い」と述べた。

 

現在、停戦交渉はカタールのドーハで継続されており、「ハマス」側も9日、「我々の国民に対する侵略を終わらせるため、停戦交渉の成功を確実にするために、引き続き集中的な努力を続けている」と述べた。

 

また「ハマス」の幹部は9日、ガザ地区への支援物資の円滑な供給を確保し、イスラエルの攻撃を阻止するため、人質10人を解放する用意がある、と述べた。(了)

 

出典元:Aljazeera:LIVE: Israel unleashes new wave of heavy air raids on Gaza(7/9)

記事が気に入ったら
Switch Newsをフォローしよう!


Return Top