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トランプ大統領、気に入らないコメディアンの市民権を剥奪すると脅迫

トランプ大統領、気に入らないコメディアンの市民権を剥奪すると脅迫
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アメリカのトランプ大統領は7月12日、コメディアンの女性の市民権を剥奪すると警告した。

 

「市民権剥奪を真剣に検討している」

 

そのコメディアンの女性とは、ロージー・オドネル氏だ。彼女は2006年にABC放送の番組「The View」において、トランプ氏の自己破産や性的暴行に関する疑惑に触れ、批判したという。

 

以来、約20年間も互いに、非難を浴びせ合ってきたという。

 

そしてトランプ大統領は7月12日、オドネル氏のアメリカ市民権を剥奪すると警告。SNSにも、次のように投稿した。

 

「ロージー・オドネルが、偉大なる我が国の最善の利益に反するという事実を踏まえ、私は彼女の市民権を剥奪することを真剣に検討している。彼女は人類への脅威であり、もし彼らが望むのであれば、素晴らしい国、アイルランドに留まるべきだ。アメリカに神の祝福あれ!」

 

大統領に「市民権を剥奪する」権限はなし

 

オドネル氏は、アイルランド移民の両親の元、ニューヨーク州の町、コマックに生まれたという。

 

アメリカでは出生地主義をとっているため、合衆国憲法修正第14条でも、アメリカで生まれた全ての人に市民権を保証している。

 

しかもアメリカの大統領には、「市民権を剥奪する」権限は法的に存在しない。

 

ただ現在、トランプ氏は出生地主義を変更しようとしており、アメリカの市民ではない両親の元で生まれた子供の市民権剥奪を求めている。

 

またトランプ氏は現在、ニューヨーク市長選の民主党候補であるゾーラン・マムダニ氏が、アメリカに不法滞在しているかどうかを「調査する」とも警告した。

 

ただウガンダ生まれのマムダニ氏も、2018年にアメリカの市民権を取得している。

 

「さあ、試してみてくれ!」

 

すでに今年1月、アメリカからアイルランドに移住したオドネル氏は、トランプ氏の「市民権剥奪」についての投稿に反応し、次のようにインスタグラムで述べた。

 

「ヘイ!ドナルド、また動揺しているの?18年経った今でも、お前の崩壊しかけている脳の中で、私はまだ家賃を払わずに暮らしている。あなたは私を人類の脅威と呼ぶが、私はあなたが恐れる全てだ。声の大きい女性、クィア(性自認をしない)の女性、真実を語る母親、あなたが国を燃やす前に国を離れたアメリカ人だ。私の市民権を剥奪したいのか?さあ、試してみてくれ!」

 

オドネル氏は現在、アイルランド国籍の取得も目指しており、過去には「アメリカで、すべての市民が平等な権利を持てるようになったら、その時になって初めて帰国を検討する」と述べていた。(了)

 

出典元:NBC:Trump threatens to take away Rosie O’Donnell’s U.S. citizenship(7/13)

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