ナイジェリア政府、ツイッターの国内での活動を禁止、大統領の投稿削除が原因?
アフリカのナイジェリア政府は、国内でのツイッター社の活動を無期限に停止させると発表した。
すでに一部でツイッター使えない
ナイジェリア政府のLai Mohammed情報相は6月4日、「ナイジェリア企業の存在意義を損なうような活動に、ツイッターが執拗に利用されている」と発言。政府が行動を起こし、ツイッター社の国内での活動を無期限に停止させると発表した。
もっとも情報相は「企業の存在意義を損なう」とはどういうことか、停止させる措置がどのような形をとるのか、など詳細は明らかにしていない。
ただ翌5日には、すでに早い時間帯から一部の電話会社の携帯において、ツイッターのサイトへのアクセスができなくなっており、他の携帯ではアプリやサイトも機能していたという。
ポリシー違反で大統領の投稿を削除
実はこれに先立ち、ナイジェリアのMuhammadu Buhari大統領はツイッターにおいて、政府庁舎を攻撃した分離独立派のグループを罰すると、脅すような投稿をしていたという。
ツイッター社は6月2日、大統領のこの投稿が「虐待的な行為」であり、ポリシー違反になると判断。投稿を削除した。
その2日後に、情報相からツイッターの活動停止についての発表がもたらされた。
実は昨年、ナイジェリアでは警察改革を求めるためのデモが行われ、参加者はSNSを利用して組織化し、資金調達を行った。また、警察の嫌がらせの証拠とされるものも共有していたという。
しかしこのようなツイッターの働きに対し、当時Mohammed情報相は「フェイクニュース」に対抗するためにソーシャルメディアに「何らかの規制」を設けることを求めたそうだ。
法相「違反したものは起訴する」
さらにナイジェリア政府のアブバカル・マラミ法相は5日、「ナイジェリアにおけるツイッターの活動を禁止する連邦政府の決定に違反するものは、ただちに起訴するよう指示した」と発表。検察庁に「ただちに行動に移すよう」指示したという。
同時に政府の放送規制当局NBCは、「国内の動画ストリーミング・サービスやソーシャルメディアの活動を免許制」にするよう指示を受けたと述べている。
BBCでは現在の状況など、詳しく報じている。是非、そちらの記事も参考にしていただきたい。(了)
出典元:Reuters: Nigeria says it suspends Twitter days after president’s post removed(6/4)
出典元:BBC:ナイジェリアがツイッター禁止 違反は起訴の方針(6/6)