2030年までに、ロシアがベラルーシを併合する計画か?戦略文書が流出
アメリカや欧米のメディアは、ロシアがベラルーシを併合する計画を持っている可能性があると伝えている。
ロシア大統領府の文書
Yahoo Newsの報道によれば、2021年のロシア大統領府の文書がリークされ、そこには2030年までにロシアが隣国のベラルーシを吸収する計画が詳細に記述されていたという。
そして文書には「連合国家」の一部として、ベラルーシの政治、軍事、防衛、人道、貿易、経済をロシアと統合する案が綴られているそうだ。
報道では、この文書を直接知っている匿名の西側情報機関の担当者の言葉を引用し、「ロシアの国内、外交、軍事情報機関(それぞれFSB、SVR、GRU)が、連合国家の計画に積極的に貢献した」と伝えている。
ロシアは現在も圧力をかけている
またこの西側の情報機関の担当者は、次のように語ったという。
「ベラルーシの完全支配を達成するという、長期的な目標はまだ有効であり、変わっていない。ロシアは、ベラルーシがこれらのプロセスを頓挫させようとしていることを認識している。政治家も地元のオリガルヒも連合国家に参加することを望んでいない。その一部は、政治的統合プロセスを引き延ばすなど、公的に目に見える形で現れている。ロシアはそれとは関係なく、ベラルーシに圧力をかけ続けている」
国際的な調査報道機関から入手
流出した文書は、2部構成で、1部ではロシアの短期、中期、長期の目標が挙げられ、2部では潜在的なリスクを特定しているそうだ。
またこの戦略文書は、大統領府越境協力局長のアレクセイ・フィラトフ氏がまとめ、2021年秋に、上司である大統領府副長官のドミトリー・コザック氏に提出したとされている。
さらに報道によれば、この戦略文書は、ドイツやスウェーデン、ポーランド、エストニア、ウクライナの報道機関や、ベラルーシの調査機関、ロシアの調査サイトなど、国際的な調査報道機関の団体から入手したという。(了)
出典元:The Moscow Times:Leaked Document Outlines Russia’s 2030 Belarus ‘Annexation’ Strategy – Report(2/21)