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英の海岸でアマチュアが化石を発見、「イクチオサウルス」の新種と判明

英の海岸でアマチュアが化石を発見、「イクチオサウルス」の新種と判明
University of Portsmouth

イギリスの海岸で、アマチュアの化石ハンターが、新しいタイプの魚竜を発見した。

 

歯が珍しい形をしていた

 

その化石は「イクチオサウルス(魚竜)」の仲間のもので、イングランドのドーセットにある、Kimmeridge湾のそばで見つかったという。

 

「イクチオサウルス」は中生代三畳紀からジュラ紀かけて生息していたとされ、また「シードラゴン」とも呼ばれており、大きな歯と目が特徴とされている。

 

この化石は頭から先に石灰岩に埋もれており、発見したSteve Etches博士は、その歯が珍しい形をしていると思ったそうだ。

 

そのため、どんな種類かを特定するために、ポーツマス大学の専門家に送ったという。

 

1億5000万年前に生息していた新種

 

数年間、魚竜の研究をしていた同大学の大学院生(修士課程)であるMegan Jacobs氏は、送られてきた化石を調査。

 

その結果、この化石が1億5000年前に生息していた「イクチオサウルス」の新しい種(属)であることが明らかとなる。

 

この「イクチオサウルス」の大きさは2mほど。ジュラ紀の後期に発見された「イクチオサウルス」の化石として、イギリスでは5番目のものとなり、これまでで群を抜いて最も小さいという。

 

PLOS ONE

海底の泥のため保存状態が良かった

 

またこの魚竜が死んだとき、海底は非常に柔らかい泥だったせいか、身体の前半分が地面に埋まり、残りの尻尾は食べられていたとか。

 

さらに柔らかい泥のせいで、特別な状態で保存されており、軟組織のいくつかでさえ残っていたそうだ。Megan Jacobs氏氏も、次のように語っている。

 

「イギリスにおけるジュラ紀後期のイクチオサウルスの骨格は非常に稀であるため、調査を行った後、世界中の他のジュラ紀後期の堆積物から知られているものと比較し、一致するものを見つけることができなかったのは非常にエキサイティングでした。Thalassodraco etchesi(今回のイクチオサウルス)は美しく保存された魚竜であり、軟組織の保存によりさらに興味深いものになっています。Steveの素晴らしいコレクションには、多くの新しくてエキサイティングな動物が含まれています。この魚竜について説明する機会が与えられたことは、本当に光栄なことでした」

 

このイクチオサウルスは発見したSteve Etches博士に因んで、「Etches sea dragon」と名付けられたという。(了)

 

 

出典元:University of Portsmouth:NEW ‘SEA DRAGON’ DISCOVERED OFF UK COASTLINE(12/9)

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