ゼレンスキー大統領が習近平主席と電話会談、アメリカの反応とは?
ウクライナのゼレンスキー大統領は4月26日、中国の習近平国家主席と電話会談を行った。ロシアの侵攻以来初めてとなる。
会談は「長く有意義だった」
ゼレンスキー大統領は会談後、「長く有意義な」電話会談を行ったとし、今後中国に特使を派遣すると述べたという。
会談は約1時間に及び、ゼレンスキー大統領は習主席に対し「ロシアへのどんな支援も、侵略の継続やさらなる平和の拒否につながる。ロシアへの支援が少なければ少ないほど、戦争は早く終結し、国際関係に平穏が戻るだろう」と述べた。
習近平主席は、会談において「中国は何もせずに傍観することも、火に油を注ぐことも、ましてや自己利益のために状況を利用することもない」と述べたそうだ。
また「話し合いと交渉こそが、紛争を終わらせる唯一の方法である」とし、ウクライナに平和代表団を派遣する予定だと述べたという。
アメリカの反応とは?
この会談について、アメリカ・ホワイトハウスのジョン・カービー国家安全保障報道官は記者団に対し、「我々は良いことだと考えている」と歓迎した上で、次のように述べた。
「しかし、それが有意義な和平への動きや計画、提案につながるかどうかは、今のところわからない。ロシアがウクライナから軍を撤退させれば、この戦争は直ちに終結する可能性がある。(略)我々は、公正であり、持続可能であり、信頼できるものである限り、公正な平和に到達するためのいかなる努力も歓迎する」
ロシアの遠隔地からウクライナへ移住
一方、ウクライナの副国防相は、ロシア政府が自国の遠隔地から貧しい市民をウクライナ東部に再定住させていると報告した。
Hanna Mailar国防副大臣(または次官)によると、ウクライナへの内地移住は、主にルハンスク州で見られるという。
そしてロシアの人々がウクライナの占領地に連れてこられ、住宅、雇用、事業展開のための融資など、ロシア軍の占領当局から「あらゆる支援」を受けているそうだ。
Mailar氏は「このようにして、敵は一時的に占領したウクライナの領土における、ウクライナの国家性と社会の民族的自認を破壊しようとしているのです」と述べている。
戦闘車両の98%がウクライナへ
NATOのイェンス・ストルテンベルグ事務総長は27日、約束した戦闘車両の98%が現在ウクライナに引き渡されていると述べたという。
その内訳は、装甲車1550台と戦車230台。これは、ウクライナの新たな9個旅団に相当する数と見られている。(了)
出典元:The Guardian:Russia-Ukraine war: Xi and Zelenskiy hold talks; Russian aircraft ‘intercepted in international airspace’ – as it happened(4/26)