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ロシアの通貨が下落し続けており、17カ月間で最安値を付けたという。

金利の引き上げを検討

ロシアの通貨「ルーブル」は年初から下落傾向にあったが、8月14日には1ドル（米）＝100ルーブルとなり、今年の最安値を記録した。

これは年初から26％の下落となり、ロシア中央銀行は14日、インフレを安定させるために、次回の会議で政策金利の引き上げを検討していると述べたという。

また、通貨価値の下落は、輸出量の減少と輸入に対する内需の拡大によるものだとし、ルーブルの下落が国の金融の安定を脅かすことはないと述べたそうだ。

経常収支が悪化

ロシアが2022年2月にウクライナへ侵攻して以来、「ルーブル」は乱高下を続けてきたという。

侵攻から2週間後には、1ドル＝120ルーブルという記録的な安値まで下落。しかしロシア中央銀行が厳しい資本規制を敷いたことで、国外への資金流出が制限され、「ルーブル」は急回復した。

昨年の夏には、ルーブルは7年ぶりの高値まで回復。侵略の影響もあって石油・ガス価格が高騰し、ロシアは輸出収入を増やすことができたからだ。

しかし今年になって原油価格が低下し、西側諸国による禁輸措置や、ロシア産原油の取引価格に上限を設ける制裁も響き、ロシアの石油輸出収入は激減。

またロシア政府は、ウクライナでの戦争を継続するために、防衛産業に数千億円を費やしており、4~6月の経常黒字は86億ドル（約1兆2500億円）で、1〜3月から約4割も減ったそうだ。

ただ輸入は回復しており、多くの重要物資は依然として海外から輸入されているという。

また今回の「ルーブル」の下落は、6月の「ワグネルの反乱」により、多くのロシア人が海外の口座に資金を移動させたことも一因だと考えられている。

オランダ空軍の戦闘機がスクランブル

ロシア軍は13日の夜から14日に未明にかけて、ウクライナ南部のオデーサを攻撃した。

その後、ロシア軍の爆撃機2機が、オランダの領空に向かって飛行しているのが確認され、オランダ空軍の「F-16」戦闘機が緊急発進したという。

また2機の爆撃機は、バルト海上の国際空域で、デンマーク空軍の「F-16」戦闘機にも識別されたが、デンマーク領空には侵入しなかったそうだ。

イギリス空軍も14日、スコットランドの北にある国際空域で、ロシア軍の長距離爆撃機2機を確認。戦闘機「タイフーン」を緊急発進させ、爆撃機が通過するまで、監視にあたったという。（了）

出典元：The Guardian：Russia-Ukraine war: strikes on Odesa leave three injured; rouble falls to 16-month low against dollar – as it happened(8/14)

参考：日経新聞：ロシアの通貨安加速　対ドルで100ルーブル台に(8/14)