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イスラエル軍が1日4時間の戦闘休止に合意、停戦協議は難航

イスラエル軍が1日4時間の戦闘休止に合意、停戦協議は難航
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ガザ地区北部へ侵攻しているイスラエル軍は、1日4時間、戦闘の休止に合意した。

 

「停戦ではない、局所的な戦闘休止だ」

 

イスラエルのギャラント国防相は11月9日、記者に対し、「新しい4時間の戦闘休止は、毎日異なるガザ地区北部で行われ、住民には3時間前に通告される」と述べた。

 

またこの戦闘休止は、パレスチナ市民を傷つけないよう、またガザ市から南へ脱出できるようにするための局所的な措置だとし、戦闘を妨げるものではない、との見方を示したという。

 

同時に「人質がガザにいる限り、そしてハマス政権を打倒し、その軍事力と統治能力を排除するという我々の任務が完了しない限り、我々は戦闘を止めるつもりはない」とも述べたそうだ。

 

イスラエル軍の報道官も「停戦などしていない。繰り返すが、停戦ではない。われわれが行っているのは、4時間の戦闘休止・解放(window)であり、これは人道援助のための戦術的、局所的な一時休止である」と述べた。

 

ただロイター通信の報道によれば、ガザ地区北部の廃墟と化した建物の間で繰り広げられている戦闘が、小康状態になったとする直接的な報告はないという。

 

数日間の停戦を協議中

 

これとは別に、さまざまな停戦への交渉が行われているようだ。現在、各国の政府高官や外交官は、子供、女性、老人、病人を含む人質の解放と引き換えに、ガザでの数日間の停戦(休戦)を交渉していると言われている。

 

ただ交渉に詳しい情報筋によれば、協議では1日から3日間の停戦の可能性も含まれているが、まだ何も合意していないという。

 

また「ハマス」側は、人質解放の見返りに5日間の停戦を申し出ていたが、イスラエルのネタニヤフ首相はこの交渉を拒否したともいわれている。

 

仏大統領は住民の強制移住を非難

 

そんな中、何千人ものパレスチナ人が現在、ガザ地区北部から南部へ逃げ続けているという。

 

イスラエル軍は、ガザ地区を走る主要幹線道路沿いの移動を5日連続で許可。多く人が荷物を抱え、車椅子や乳母車を押しながら徒歩で避難しているそうだ。

 

 

しかしフランスのマクロン大統領は、パレスチナ人をガザ地区南部へ押しやろうとするイスラエル側の計画を非難。「世界は、同地域の人命を救う唯一の方法として、人道的な停戦を追求しなければならない」と述べたという。

 

また人々が南部へ移動しても、政治的合意がなされていないため、「安全が保証されない可能性がある」とも指摘した。

 

一方、ベルギーのPetra De Sutter副首相は、ベルギー政府に対し、イスラエルに対する制裁措置を採用し、ガザの病院や難民キャンプへの空爆を調査するよう求めたという。

 

Sutter副首相は「イスラエルが、停戦を求める国際的な要求に無関心であることは明らかだ」と述べ、EUに対してイスラエルとの連合協定を直ちに停止するよう求めた。

 

ガザ地区の保健当局は11月9日、イスラエルによる攻撃で、4412人の子どもを含む、少なくとも1万812人のパレスチナ人が死亡したと発表した。(了)

 

出典元:The Guardian:Israel-Hamas war live: Rafah crossing reopens for limited evacuation; Israeli army says ‘tactical, local pauses’ are no ceasefire(11/9)

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