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保守と革新には心理的な違い?米国の科学者による発見が話題に

保守と革新には心理的な違い?米国の科学者による発見が話題に

米国で保守派と革新派において、心理的な違いが認められることが明らかとなり、話題となっている。

 

保守派は不快なものから目を背ける?

 

保守派と革新派における心理的な違いについて調査する今回の研究は、Behavioural Brain Researchにおいて先月発表されたもの。

 

研究においては、政治的思考が異なる人々が刺激に対してどのように反応するか、という違いに着目。

 

保守派と革新派の人々がどのように画像に対して反応するか、また家族や友人についてどのように考えているのか、といった微妙な点に着目して研究が進められたという。

 

この研究により、研究者らは革新派の学生と比較し、保守派の学生は不快な画像を目にした際、より早く目をそむけるということを発見。

 

また自称保守派であるとする人々においては、保守派の人々よりも不快な画像を目にしてから目を背けるまでの時間が長くなったという。

 

つまり保守派か革新派かということは、血液や排泄物、吐しゃ物といった嫌気を催すようなものの画像に対する反応により、識別することが可能かもしれないということになる。

 

しかしこれは悲痛であったり恐怖を感じさせるような場面においては当てはまらず、この際には政治的イデオロギーによって明らかに異なる反応はみられないという。

 

保守派の典型はトランプ大統領

 

一方、保守派の人々が革新派と比較して嫌気を催しやすいということは、以前より社会科学者によっては知られていたことであった。

 

潔癖症として、握手することをも禁じようとしたことで知られるトランプ大統領はその好例だ。

 

 

保守派の人々においては、脳内において恐怖を司る部分がより活発に働いているということもわかっているという。

 

さらに研究においては、自称保守派の人々は行動や考え方が似通らない外部の人間に対してより敵意を抱きやすいこともわかっており、そのような特性は嫌気を催しやすいという傾向とも結びついていると考えられている。

 

これについて、2016年に出版された心理学者Adam Waytz氏とJesse Graham氏らによる著書「政治的両極化の社会心理学(Social Psychology of Political Polarization)」では、こうも記されている。

 

「閉鎖性、秩序、安定性を傾向とする保守派は、より小さく明確に定義され、透明性の低い社会的集団に共感を示しがちである」

 

「開放性、両義性に対する寛容さ、変化に対する熱望を傾向とする革新派においては、より大きく明確に定義されず、より透明性の高い社会集団を追求しがちである」

 

革新派は同情しやすい人々ではない?

 

しかし同情に関する新たな研究によると、革新派は保守派と比較し、本質的に共感しやすく、温かみのある人々である、という社会的通年には疑問符が付くようだ。

 

 

実際のところは、研究によると革新派も保守派も資産や時間に対する考え方は同様に寛大であり、それらを管理する方法が異なるに留まるという。

 

Waytz氏による直近の研究では、保守派も革新派と同様、同情的になることが可能であるという結果も示されている。

 

しかしこの調査結果によると、保守派は共感を身内にしか示さない傾向にもあるようだ。

 

一方で他の調査においては、調査対象者となった人々が“非常に保守的”から“非常に革新的”まで、1から7段階で選択。

 

その後参加者は、異なるグループに対して自身がどれほど共感的であるかということを伝えたという。

 

その結果、保守派においても「自分より不幸な家族に対し、頻繁に思いやりを抱いたり、心配したりする」といった内容に同意する傾向がみられたという。

 

一方革新派においては、そのような思いやりが家族の範囲を超え、不幸な人々全般に対して向けられることがより頻繁にあるとわかったとのことだ。

 

さらに保守派においても、家族を超えて友人、同国人から外国人、さらには人間のみならず動物にまで共感することを伝える参加者もいたという。

 

保守派と革新派における違いを科学的に調査したという今回の研究。これが必ずしも全ての人に当てはまるとは限らないが、興味深い結果である。(了)

 

出典元:Business Insider:Scientists have discovered two simple psychological differences that make you liberal or conservative(2/3)

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