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銀河系内の宇宙人は既に絶滅した?研究で新たな可能性が浮上

銀河系内の宇宙人は既に絶滅した?研究で新たな可能性が浮上

銀河系内の宇宙人は既に絶滅した可能性があるとする新たな研究が発表され、注目を集めている。

 

宇宙人が現存していれば地球には多くの電波が届いているはず?

 

この研究を発表したのは、フランス人天文学者Claudio Grimaldi氏が率いる研究チーム。

 

しかし地球から遥か遠く離れたところに位置する星にかつて生命体が存在し、それが今では絶滅してしまった可能性がある、なんていうことがなぜ言えるのだろうか。

 

今回Grimaldi氏ら研究チームが行った研究はこうだ。

 

研究チームは、宇宙の様々な地点で複数の文明が異なる時代に発生し、宇宙に向けて電波を発信したと仮定。

 

さらに研究においては、地球外知的生命体によって発信されていた電波が、ある時を境に絶滅などの何らかの理由によって停止したとも仮定する。

 

するとどうなるだろうか。

 

時間が経過するにつれ、送信された電波は環状の波のように宇宙へと広がるように進んでいく。

 

しかし送信が止まると、環状に宇宙へと広がっていった電波には、送信が停止した時を境に、ドーナツの穴が開いたように空白の部分ができる。

 

 

つまりドーナツ状に進む電波は、宇宙へと進み広がり続ける外側の境界が、電波の送信が始まった時を示すものとなり、内側の境界が電波の送信が止まった時点を表すものとなる。

 

一方、知的生命体が存続する期間を仮に10万年とすると、発信された電波は地球外生命体による文明が存続している間に銀河の隅々にまで到達することとなる。(※銀河系の直径は約10万光年と考えられ、光と電波の速さはほぼ同じで秒速約30万km)

 

そのため、もし知的生命体が現存しているのであれば、地球には彼らから送られた電波が数多く届いているはずだ。

 

しかし、それらの電波が数多く届いていないことを考慮すると、地球外知的生命体は既に絶滅してしまっている可能性が高い、というのが今回の研究によるところだ。

 

 

これまでにも指摘されてきた宇宙人絶滅の可能性

 

一方、宇宙人が絶滅してしまった可能性については、これまでにも指摘されてきた。

 

これについて、以前から議論されてきたのは地球外知的生命探査、いわゆる「SETI(Search for ExtraTerrestrial Intelligenceの略)」のことだ。

 

このSETIとは主として電波を用い、地球外に文明を育む生命体が存在しないか探す研究を総称したもの。

 

しかしその研究で受信する電波は、光の速度で送信されたものであるといえど、広大な宇宙の彼方から地球まで届くのには非常に長い時間が必要とされる。

 

そのため、たとえ宇宙から地球外生命体が発信した電波を受信することができたとしても、それは数百万年前に送られたものである可能性が考えられるということだ。

 

 

一方、これにおいては反論もある。

 

これまでSETIにおいて研究されてきた星は地球から数百光年しか離れていないものが大半で、これらから信号を受信することができたとしても、その信号は数百万年も以前に送られてきたものではないということだ。

 

宇宙人が現存するか否かというのは非常に興味深い研究である。しかしたとえ電波を発信していないとしても、この広大な宇宙のどこかに生命体が存在するのでは、と思ってしまうのは自分だけではないだろう。(了)

 

出典:NBCNews.com:Space aliens could have died out long ago, scientist says(4/17)
出典:宇宙情報センター:SETI計画

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