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月の地下洞窟へ通じる穴を発見、月面基地の主要拠点になる可能性

月の地下洞窟へ通じる穴を発見、月面基地の主要拠点になる可能性
NASA

研究者らが、月の地下洞窟に通じる穴を発見し、将来の基地建設に役立つ可能性が指摘されている。

 

幅45m、長さ最大80mの洞窟

 

この洞窟は、アポロ11号が初めて着陸した、月の「静かの海(Mare Tranquillitatis)」と呼ばれる場所にあるという。

 

NASAの月探査衛星(LRO)が収集したレーダーデータの分析により、この穴が、幅45m、長さ最大80mの洞窟に通じていることが明らかになった。

 

この洞窟は、月面で最も深いと考えられ、広さはテニスコート14面分、地表から約150メートル下にあると考えられている。

 

穴を発見したのは10年以上前

 

月周回探査機によって、地下につながる穴が初めて発見されたのは、今から10年以上前。その多くは、火山活動によって形成された溶岩洞(溶岩が通った後に形成された洞窟)などの地下洞窟につながっていると考えられてきたという。

 

しかし以前、LROが撮影した画像では、この穴が閉じられていたのか、あるいは溶岩洞の天井が崩れ、地下洞窟への入口になっていたのかは不明のままだった。

 

今回、LROのデータとコンピューターシミュレーションの分析により、壁で囲まれた幅100mの穴が、傾斜している床や、西に数十メートル伸びる洞窟に通じていることが明らかになったそうだ。

 

月面基地などの基礎になる可能性

 

月では少なくとも200の穴が発見されており、溶岩平原で見つかった穴の多くは、洞窟状の地下溶岩洞への入口である可能性が考えられるという。

 

また洞窟には氷も含まれている可能性があり、それは長期の月面探査と植民地化に不可欠な資源だと考えられている。

 

しかもこうした洞窟は、内部の温度が比較的安定しており、有害な宇宙線や太陽放射、微小隕石からも宇宙飛行士を保護するため、月面基地や緊急用月面シェルターの基礎になる可能性があるそうだ。

 

NASAはすでに、人類が再び月に行く準備として、洞窟の構造的安定性を評価し、壁や天井を補強する方法まで検討しているという。(了)

 

出典元:The Guardian:Underground cave found on moon could be ideal base for explorers(7/15)

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