ヨーロッパで初めて打ち上げられた試作ロケット、制御不能になり墜落し、爆発【動画】

ドイツの新興企業が開発した無人ロケットが先日、打ち上げられたのだが、その直後に墜落してしまった。
ノルウェーにある宇宙港から打ち上げ
その無人ロケットとは、ドイツの「Isar Aerospace」社が開発した「Spectrum」だ。
「Spectrum」は3月30日午後12時30分(現地時間)、ノルウェーの北極圏にある「Andøya宇宙港」の発射台から打ち上げられたという。
しかし打ち上げからまもなく、ロケットの側面から煙が噴出。やがてロケットが制御不能になり、海面に墜落し、大爆発を起こした。
🚨🚨BREAKING!🚨🚨
NORWAY
ISAR Aerospace experiences an anomaly during pitch-over maneuver with its’ Spectrum vehicle, sending the rocket quickly back to Earth for a catastrophic crash and explosion. pic.twitter.com/aur7M3LUIR
— Beleaguered Castle (@OH58DMTP) March 30, 2025
Drone footage released by @isaraerospace showing the rocket missed the pad, confirming initial reports. pic.twitter.com/QkSam2gRy2
— Kerbal Space Academy (@KSpaceAcademy) March 30, 2025
「大量の飛行データと経験が得られた」
今回のテストは、ロシアを除く欧州大陸の発射台からの初めての打ち上げとされ、ロケットが30秒飛行した後、コントロールされた状態で海に落下したという。
しかし「Isar Aerospace」は声明で「これにより、同社は将来のミッションに応用できる大量の飛行データと経験を得ることができました」と述べている。
欧州宇宙機関(ESA)のJosef Aschbacher長官も「X」に次のように投稿し、励ました。
「発射台からの離陸に成功し、すでに多くのデータが得られています。@isaraerospace は多くのことを学ぶでしょう。ロケットの打ち上げは困難です。決してあきらめず、さらにエネルギーを注いで前進しましょう!」
「Spectrum」は小型および中型衛星を、地球の軌道内または軌道外に打ち上げるように設計されているが、今回のノルウェーからの初飛行では、貨物を搭載していなかったという。
ヨーロッパ諸国は長い間、ロシアの宇宙基地からの打ち上げに依存し、費用を支払ってきたが、2022年2月のロシアによるウクライナへの全面侵攻以来、その関係は崩壊している。(了)
出典元:The Guardian:First orbital rocket launched from mainland Europe crashes after takeoff(3/30)