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ザトウクジラが、人間とユニークな方法でコミュニケーションをとっている可能性

ザトウクジラが、人間とユニークな方法でコミュニケーションをとっている可能性
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ザトウクジラが人間と遊び心のある方法でコミュニケーションをとっている様子が確認され、その研究結果が発表された。

 

「地球外知的生命体探査研究所」が調査

 

この研究を行ったのは、カリフォルニア州のシリコンバレーに拠点を置く非営利研究機関、「地球外知的生命体探査研究所(SETI:Search for Extra Terrestrial Intelligence)」の研究者らだ。

 

彼らはザトウクジラが人間との友好的な交流の際に、リングに似た大きな泡の輪を作る様子を記録したという。

 

研究者たちはその論文を5月、「Marine Mammal Science」誌に発表。その中で研究者は、「このザトウクジラの行動はほとんど研究されていないものの、遊びやコミュニケーションの表れである可能性がある」と指摘している。

 

 

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人間以外の知能を研究

 

「SETI」の研究所によると、ザトウクジラが泡を使って群れをまとめることは既に知られており、オスがメスをめぐって争う際に泡の跡を残したり、それを破裂させたりする様子も観察されているという。

 

しかし、なぜ地球外の知的生命体を追跡する機関が、このような研究を行っているのか?

 

研究者たちは、ザトウクジラの新たな観察結果は、人間以外の知能を研究するという、より広範な目標に貢献するとし、人間以外の知能の研究は、地球外生命体の探索に役立つ可能性があると述べている。

 

そして「SETI」のクジラ研究チームは、地球外生命の兆候を探る宇宙信号の解析を支援するフィルターの開発を目指しており、地球外知的生命体、あるいは水で暮らす生物の非人間的コミュニケーションシステムを研究しているそうだ。

 

11頭のクジラが39個の泡を作る

 

今回、研究者たちは、11頭のクジラが39個の泡の輪を作った12の事例を分析したという。

 

研究論文の共著者であるフレッド・シャープ氏は声明で、「クジラが人間に向かって泡の輪を吹き出すのは、遊び感覚で交流し、人間の反応を観察し、何らかのコミュニケーションを取ろうとしているように見える」と結論付けた。

 

海洋野生生物写真家で、研究論文共著者のジョディ・フレディアニ氏によると、ザトウクジラは船や人間に対して「好奇心旺盛で友好的な行動」を示すことが多いという。

 

また実際、発見されたクジラのほとんどは、こうした好奇心旺盛な行動の際、自発的に船や遊泳者に近づき、泡の輪を吹いているそうだ。(了)

 

出典元:ABC News:How humpback whales are playfully communicating with humans, according to scientists(6/10)

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