嗅覚の衰えに悩まされていた男性、下された衝撃の診断は“鼻の中に歯が生えている”
嗅覚の衰えに悩まされていた男性が、鼻の中に歯が生えているとの衝撃の診断を下され話題となっている。
鼻の中にあった“塊”の正体は歯!
鼻の中に歯が生えているとの衝撃の診断を下されたのは、デンマーク在住の59歳の男性。名前は明かされていない。
男性は鼻づまりに加え、ここ2年以上の間で徐々に嗅覚が衰えてきていると感じており、ステロイド剤等を使用。それでも効果が感じられなかったため、病院を訪れたという。
しかし病院でCT検査を受診すると、男性の鼻の中には粘膜に覆われた“塊”があることが判明する。
当初男性を診察した医師らはそれが“類皮のう胞”と呼ばれ、腫瘍内部に毛髪を生じさせるといった極めて特殊な特徴を持つ良性腫瘍であるとみていたが、その後驚きの事実が判明する。
手術によって取り除かれた“塊”はなんと歯だったのだ。
鼻の中の歯を取り除いた後、男性の鼻づまりや嗅覚の衰えといった症状は回復してきているという。
鼻の中に歯が生えた理由は不明…
これについて男性を担当した医師らは“鼻の中にできる歯は珍しく、その症状は様々だ”と言及。
また“その症状は、慢性副鼻腔炎といった他の病状に似通っていることもある。診断を確定させ、症状を取り除くため、手術による除去が推奨される”としている。
ただ鼻の中に歯が生えた原因や、歯がどれほどの期間に及び男性の鼻の中に存在していたのかといったことは、はっきりとはわかっていないとのこと。
“今回のケースにおいては明らかな原因(説明)はない”としている。
また歯が男性の鼻の中に存在していた期間としては、“我々の患者は人生における大半の間にわたり、鼻の中に歯を有していた可能性が最も高いが、症状の発症は遅いものであった”としている。
鼻の中の歯はこれまでにも23例報告
鼻の中に歯が生えるといった事例は非常に珍しい一方、これまでに全く報告されてこなかったわけではない。
記録によると1959年から2008年までの間、世界では同様の事例が23例ほど報告されているとのこと。発症率にすると約0.1~1%で、患者の多くは男性であることが特徴とされる。
またこのようなことが起きる原因としては、顔への外傷性の負傷や感染が挙げられるという。
他方で今回の男性の場合、若い頃に顎と鼻を骨折するほどの大怪我を負った経験があるとのこと。
しかし担当した医師らは、この時の怪我が鼻の中に歯が生える原因になったとは考えていないようだ。
一方、担当医らは鼻の不快感や鼻づまりといった症状の治療において手術は容易かつ安全で、また全ての症状を取り除くことができると強調。
“鼻の中に生えた歯は珍しい発見であるが、鼻のうっ血や慢性的な鼻水、嗅覚障害は生活の質を下げる可能性があるため、発見することが重要だ”としている。
鼻の中に歯が生えているとの驚きの診断を下された男性。
鼻づまりや鼻水といった症状に慢性的に悩まされている方の中で、病院での診察を受けていない方は、万が一の可能性を考えて医療機関を受診されてみてはいかがだろうか。もしかしたらあなたの鼻の中にも歯が生えているかもしれない。(了)
出典:Live Science:A Man’s Trouble Smelling Was Caused By a Tooth Growing in His Nose(2/27)
出典:Newsweek:Man’s Blocked Nose Turned Out to Be Tooth Growing in His Nasal Cavity(2/27)
出典:Fox News:Tooth pulled from inside man’s nose after losing sense of smell(2/28)