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ノルウェーの首都近郊で、地中に埋まったバイキング時代の船が発見される

ノルウェーの首都近郊で、地中に埋まったバイキング時代の船が発見される
Facebook/Vestfold fylkeskommune

ノルウェーでバイキング時代のものと思われる船が、地中に埋まった状態で発見され、注目を集めている。

 

地中を透過するレーダーで調査

 

その船が発見されたのは、首都オスロから100km南にあるVestfold 郡の遺跡とされている。

 

考古学者らは、地中に埋まったものを透過して立体イメージを作り上げる「ゲオ・レーダー」と呼ばれる装置を使い、調査を行ったという。

 

その結果、地中にバイキング時代(西暦約800年から1050年)のものと思われる、約15mの船が埋まっているのを発見した。

 

ただし考古学者らはすぐに発掘する予定はなく、今後も地中の船を損なわずに非侵襲的な方法で、しばらく調査を進めるとか。

 

Vestfold fylkeskommuneさんの投稿 2019年3月25日月曜日

Facebook/Vestfold fylkeskommune

身分の高い人物を埋めた可能性

 

調査を行った考古学者らによれば、今回船が見つかったエリアはバイキング時代の宝物なども多く発見されてきた場所だという。

 

そしてこれは船葬墓とみられ、身分の高い人間の墓と考えられるそうだ。また今回得られたデータでは船の形がはっきりと示されており、船の周りにも円形をした窪みの微かな痕跡が見られるとか。

 

そもそもスカンジナビア半島の文化を伝える古代の伝統では、死者が最後に眠りにつく場所として船が使われ、またバイキングも彼らの王やリーダーを船に乗せ、それを陸に引き上げて塚に一緒に埋葬していたそうだ。

 

これまでヨーロッパでは、バイキング時代に遡る埋葬した船が7つしか発見されておらず、そのうちの3つはノルウェーのVestfold郡で発見されたと言われている。

 

Vestfold fylkeskommuneさんの投稿 2019年3月25日月曜日

Vestfold fylkeskommuneさんの投稿 2019年3月25日月曜日

他にも大きな墓が見つかる

 

またこのような船葬墓は、昨年の10月にもノルウェーのØstfold郡で発見されている。

 

その時も同様にレーダーで地中を透過する方法で調査され、最大で27mほどの墓が8つも発見されており、また20mに及ぶ長い船体の外形も確認されたという。

 

当時の調査を指揮したノルウェー文化遺産調査研究所(Niku)のLars Gustavsenmによれば、このような船葬墓は孤立して存在することはなく、墓の一部として形作られ、明らかに力と影響力を示すようデザインされたものだと述べている。

 

船の中に死者が眠っているのか、あるいはどんな状態で埋められたのか、気になるところだ。(了)

 

出典元:Townsville Bulletin:Viking warship discovered in hidden burial site in Norway(3/26)

出典元:MailOnline:Nor-way! A Viking warship is found BURIED underground using ground penetrating radar scans in Scandinavia(3/25)

出典元:The Guardian:Viking ship burial discovered in Norway just 50cm underground(2018/10/15)

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