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月からサンプルを持ち帰る事業、NASAがわずか1ドルで民間企業と契約

月からサンプルを持ち帰る事業、NASAがわずか1ドルで民間企業と契約
flickr_Caitlin H

アメリカのNASAが、月から岩や塵を持ち帰る民間会社と、わずか1ドルの契約を結んだことを明らかにした。

 

日本の企業も参加

 

NASAは12月3日、自分たちの代わりに宇宙資源を地球へ持ち帰ってくれる4つの民間会社を選んだと発表した。これは月のサンプルを入手するために、民間企業に支援を求める戦略の一環とされている。

 

4つの会社には、2社のアメリカの企業と、1社の日本企業、さらにヨーロッパのルクセンブルクを拠点にしている企業が選ばれたという。

 

そのうちアメリカ・コロラド州の企業「Lunar Outpost of Golden」は、2023年に月に着陸船が到着した後、地球にサンプルを持ち帰る費用として、わずか1ドルを提示。NASAはその提案を受け入れ、合意に達したそうだ。

 

アルテミス計画をサポートするため

 

一方、サンプルを持ち帰る契約として、日本の企業「Ispace」やヨーロッパの企業は5000ドル(約52万円)を提示。残りのアメリカ企業「Masten Space Systems」は1万5000ドル(約156万円)を提示したという。

 

NASAはこれらを全て了承し、合計の契約金額が2万5001ドル(約260万円)になったと報告した。

 

宇宙でのサンプルを地球に持ち帰るという、今回の民間企業とのパートナーシップは、2024年までに月へ再び人類を送り込む「アルテミス計画」をサポートすることが目的だとされている。

 

サンプルの所有権はNASAに移る

 

これにより4つの企業は、今後月のさまざまな場所で土壌や岩などを採取し、それぞれの資料の画像や場所を特定するデータをNASAに提供することになるという。

 

その後、月で回収され、地球に持ち帰られたサンプルの所有権は、NASAに譲渡されることになるそうだ。

 

NASAの商業宇宙飛行開発のディレクターであるPhil McAlister氏は次のように語っている。

 

「商業的関与を活用することで、持続可能で革新的、かつ手頃な方法で安全に月に戻る能力が向上します。宇宙資源の回収と使用に関する支援政策は、宇宙を商用利用するイノベーターと起業家に安定した、そして予測可能な投資環境を提供します」(了)

 

 

出典元:ABC News:NASA will pay a firm $1 to go to the moon and get a sample(12/5)

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