中国の探査ローバーが、月の裏側で奇妙な物体を発見
中国の月面探査ローバー「玉兎2号」が、月で奇妙な建物のようなものを発見したとして、その写真が公開されている。
11月に「神秘小屋」を撮影
中国の月探査機「嫦娥4号」は、2019年に初めて月の裏側に到達し、その後探査ローバー「玉兎2号」が月面を走行して、調査を行ってきた。
そして11月、「玉兎2号」が位置していたフォン・カルマン・クレーターから離れた地平線上に、奇妙な四角い物体があったという。
Ah. We have an update from Yutu-2 on the lunar far side, including an image of a cubic shape on the northern horizon ~80m away from the rover in Von Kármán crater. Referred to as “神秘小屋” (“mystery house”), the next 2-3 lunar days will be spent getting closer to check it out. pic.twitter.com/LWPZoWN05I
— Andrew Jones (@AJ_FI) December 3, 2021
その写真は宇宙ジャーナリストのAndrew Jones氏もSNSでシェアしており、「オベリスクや宇宙人ではないが、確かに調べてみたいもので、画像からはあまり判別できない」と述べている。
中国の宇宙機関に関連するウェブサイトは、この物体を「謎の家(神秘小屋)」と呼んでいるが、専門家は岩である可能性が高いと予想しており、今後2、3カ月かけてこの物体を調査することになるという。
So yeah, it’s not an obelisk or aliens, but certainly something to check out, and hard to discern much from the image. But large boulders (right) are sometimes excavated by impacts, as seen by the Chang’e-3 mission, which launched 8 years ago on Dec 1. [CNSA/CLEP] pic.twitter.com/ifOIFr4oQI
— Andrew Jones (@AJ_FI) December 3, 2021
植物の種も搭載していた
中国の国営メディアによると、探査ローバー「玉兎2号」の速度は時速200メートルに達し、今年5月の時点で、着地地点から月面を700メートル以上移動したという。
また探査ローバーには、月の裏側で最初の生命体を育てるため、綿花の種のほか、土、ロッククレス、菜種、ジャガイモの種、酵母、ミバエの卵なども搭載されていたそうだ。
そしてアルミ製コンテナの中で、綿花の種が芽を出したものの、その後は寒さのためにすぐに枯れてしまったとか。
この試みについて、重慶大学のLiu Hanlong教授は「これらの植物が低重力環境で成長することを学べば、将来的に宇宙基地を設立するための基礎を築くことができる」と語っている。(了)
出典元:INDEPENDENT:CHINESE ROVER SPOTS STRANGE ‘MYSTERY HOUSE’ ON THE DARK SIDE OF THE MOON(12/7)
出典元:9NEWS:Chinese rover spots ‘mystery house’ on the moon(12/8)