カリフォルニア州の海岸で、マストドンの大きな歯を発見
アメリカ・カリフォルニア州の海岸で、古代のゾウの仲間の歯が発見され、注目を集めている。
女性観光客がSNSに写真を投稿
この発見の経緯は少し入り組んでいるのだが、まず5月26日にカリフォルニア州にあるリオデルマー・ビーチを訪れた女性観光客が、海岸で珍しいものを発見したという。
女性観光客は、その物体の写真を撮影し、SNSに投稿。サンタクルーズ自然史博物館のウェイン・トンプソン氏の目に留まり、それがマストドン(Pacific mastodon)の臼歯の化石であることが確認された。
マストドンとは、約4000万年前から1万1000年前まで生存していた大型の哺乳類で、古代のゾウの仲間と考えられている。
現場に行ってみると化石が消えて…
女性観光客はその後、トンプソン氏にマストドンの歯の場所を教えたが、彼が現場を訪れた時には、すでに歯の化石はなくなっていたそうだ。
実は、この間にカリフォルニア州に住んでいる男性、ジム・スミスさんがジョギング中に、マストドンの歯と知らずに拾っていたという。
ジムさんは、5月30日にニュースで、マストドンの歯のことを知り、博物館へ連絡してきたそうだ。サンタクルーズ自然史博物館のリズ・ブロートンさんは、次のように語っている。
「ジムは、ビーチ沿いの定期的なジョギング中に偶然見つけましたが、ニュースで歯の写真を見るまで、何を見つけたか、分からなかったと話していました。彼は、それがマストドンの歯だと聞いてとても興奮し、博物館で共有することを願っていました」
以前からこの地域で発見されてきた
もっともこの地域で、マストドンの化石が発見されたのは、今回が初めてではない。
1980年、16歳の若者がアプトス・クリークでマストドンの頭蓋骨を発見したという。
彼は頭蓋骨を発掘し、何年もかけて丹念に修復。現在、それらは標本として博物館に展示されているそうだ。また博物館には、他にも多くのマストドンの標本があるとか。
博物館の関係者は、今回発見されたマストドンの歯の標本も、科学的な研究に利用できるようにし、すぐに展示する予定だと述べている。(了)
出典元:FOX7:Jogger’s prehistoric find along California beach wows museum collectors(6/1)