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クリミア半島のロシア空軍基地で、最大12機の戦闘機などが破壊される

クリミア半島のロシア空軍基地で、最大12機の戦闘機などが破壊される
Twitter/OSINTtechnical

先日、ロシア占領下のクリミア半島で大規模な爆発があったが、その後数多くのロシア軍の航空機が破壊されていることが明らかになった。

 

航空機や車両、建物にもダメージ

 

8月9日、クリミア半島のノボフェドリフカにある、ロシア軍のサキー空軍基地で大規模な爆発が起きた。ロシア側は航空弾薬が爆発したと説明し、ウクライナ側も攻撃をしていないとする報道が伝えられた。

 

 

しかしこの爆発の後、空軍基地にあったロシア軍の戦闘機など、最大で12機が破壊されていることが明らかになった。

 

またロシア側はこの爆発により、1人が死亡、13人が負傷し、62のマンションが損害を受け、252人が避難を余儀なくされと明らかにした。

 

SNSに投稿された動画にも、基地近くの駐車場で数台の車が焼け落ちたり、窓が吹き飛んだりして破損している様子が映っていた。

 

 

また、別の短いビデオでは、詳細は確認はできないが、滑走路に破壊されたジェット機が映っていた。

 

 

サキー空軍基地にはロシア軍の「Su-30M戦闘機」、「Su-24爆撃機」、「IL-76輸送機」があり、ウクライナへのミサイル攻撃や黒海および周辺地域のパトロールに定期的に使用されていたという。

 

ウクライナ政府は公式に攻撃を認めず

 

ウクライナ空軍の報道官であるユーリ・イグナト氏は、国営テレビにおいて、爆発のビデオ映像を調べた結果、「航空機の兵器庫が攻撃された」ことは明らかであると語っている。

 

またイグナト氏は「さらに12機の飛行機がそこで破壊されれば、それは本当に小さな勝利となるだろう」と述べたという。

 

さらにウクライナ政府の情報筋も、この攻撃はウクライナ軍が行ったと示唆しているが、政府は公式に攻撃を認めていない。

 

ゼレンスキー大統領も、この攻撃がウクライナ軍によって行われたとは明言しておらず、ただ「クリミアを解放する」とだけ語っている。

 

特殊部隊が潜入し、破壊工作か?

 

このようなウクライナの曖昧戦略に対して、専門家の間でもこの攻撃がどのように行われたのか、意見が割れている。

 

イギリスのシンクタンク「王立防衛安全保障研究所(RUSI)」のJustin Bronk氏は、ミサイルが飛んできたという証拠は見られず、滑走路やその近くに保管されていた弾薬庫や燃料庫の「二次爆発」があったことは「ほぼ確実」であると述べた。

 

またBronk氏は「最も可能性の高い現在の理論は、ウクライナの特殊部隊が基地の近くに潜入し、小型UAV(無人機)または誘導弾を発射・誘導して、駐機中の航空機または燃料トラック・貯蔵所を攻撃したことだ」と結論づけている。

 

イギリスのベン・ウォレス国防大臣も、西側の兵器が関与している可能性は低いとの考えを示し、ロシアの空軍基地はウクライナ軍の正当な標的であると主張した。

 

爆発が最初に確認された9日には、ロシアの空軍基地が、ウクライナの国産対艦ミサイル「ネプチューン」を地上攻撃用に改良した長距離ミサイルで攻撃されたのではないか、との憶測が広がっていたという。(了)

 

出典元:The Guardian:Ukraine air force claims up to a dozen Russian jets destroyed in Crimea raid(8/10)

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