四つ葉をはるかに超える63葉のクローバーを日本人男性が育て、ギネス世界記録に
四つ葉どころではない、63枚も葉があるクローバーを育てた渡辺敬晴(わたなべ·よしはる)さんがギネス世界記録のタイトルを獲得した。
2012年から他家受粉を繰り返す
渡辺さんは、栃木県那須塩原在住の45才。2012年から自宅の庭で、クローバー(シロツメクサ)の他家受粉を続けて来たという。
他家受粉とは、植物のある個体の花粉が別の個体のめしべに付着して受粉すること。これを人為的に行って、遺伝子のパターンを多様化することができる。
「(庭以外の)あぜ道や公園などで四つ葉、五つ葉、七つ葉といったクローバーを見つけた時に、それを家に持ち帰りました」と話す渡辺さん。持ち帰ったクローバーを庭に放っておくだけで自然に繁殖し、数年後のある日、その中に葉が20枚あるクローバーを見つけたのだそう。
渡辺さんがギネス記録に挑戦しようと決めたのは、この時。それからは葉数を効率よく増やすため、葉数の多い株を選んで手で他家受粉させるということを続けた。
さらに数年がかりで記録達成
当時の「クローバーの最多葉数」は、日本の小原繁男さんが育てた56枚葉のクローバーだった。
渡辺さんは2020年に49枚葉のクローバーを育てることに成功。翌年には55枚葉のものが育ち、世界記録まであと一歩に迫った。
だが、そこから先が思うように行かなかったそうだ。葉の多いもの同士を交配しても「時には葉数が減ってしまい、普通の3枚葉のクローバーしか育たないこともあった」という。葉の数に遺伝が関係しているのは分かっているが、確実に葉数を増やす方法はまだ確立されていない。
今回、記録を樹立したクローバーの葉数は63枚。通常のものより葉が小さいため、渡辺さんが数えるのに1時間以上かかったそうだ。
四つ葉のクローバーは幸せを運ぶと言われる。63葉のクローバーなら、見かけはあまりパッとしないが、格段のご利益がありそうだ。(了)
出典元:UPI:Japanese man grows extra-lucky 63-leaf clover(6/20)
出典元:Guinness World Records:Record-breaking 63-leaf clover grown by Japanese man(6/20)