Switch news

知っておきたい世界のニュース

幻の鉄隕石を削り出して作ったピストルがオークションへ

幻の鉄隕石を削り出して作ったピストルがオークションへ
Heritage Auctions

来月、米国でオークションに出品される予定になっている、世にも珍しいピストルがある。

 

100万年前に地球に落下したムオニオナルスタ隕石を削り出して作ったものだ。部品の一つ一つが隕石から出来ており、実弾を撃つことができる。

 

100万年前に落下した隕石

 

ムオニオナルスタ隕石は、1906年にスウェーデン北部のキルナという町で発見された。カマサイトとテーナイトという2種類の鉄・ニッケル合金を含む鉄隕石で、層状の規則正しい模様が特徴といえる。

 

Heritage Auctions

 

この隕石は約100万年前に地球に落下したと考えられており、隕石が生成された起源は45億年以上前に遡るらしい。

 

オークションに出品予定のピストルは2丁で、どちらもムオニオナルスタ隕石を削り出して作られたもの。

 

オークションを開催する「Heritage Aucutions」(米国テキサス州ダラス市)の担当者はこうコメントしている。

 

この拳銃の主要な金属部分は隕石で出来ています。

アメリカのクラシックな拳銃の中に、これと似たようなものは一つもないと言っていいでしょう。

 

カスタムメイドのこのピストルには、原型モデルがある。軍用自動拳銃としてよく知られた「コルト・ガバメント」だ。(いわゆるGIモデル、海外では「M1911」と呼ばれている)1丁はそれを忠実にコピーしたもの。もう1丁はグリップ部分をカスタマイズ(ビーバー・テイルグリップに)したものだ。

 

Heritage Auctions
Heritage Auctions

36発の試射済み

 

ピストルを製作したのは、Lou Biondoさんという銃専門の職人さん。ある依頼主から注文を受けて作ったそうだ。海外メディアの取材を受けて、こんなふうに話している。

 

その依頼主からは、第三者を介して注文を受けました。こんな素材(隕石)で銃を作ったことはなかったので、とても興味が湧きました。

(依頼主から)提供された素材は岩石の塊のようなもので、それを見たとき、凄くクールだと思いました。

 

専用のカッターで切り出していく時の感じは、炭素鋼とアルミニウムとステンレススチールの合金にダイヤモンドの粒を混ぜた物を切っているようだったと言う。

 

出来上がったものは実弾を撃つことが可能。Biondoさんは1丁ごとに36発の実弾を試射したとのこと。

 

実際に、安全に使えるかどうか確かめるために、試射する必要がありました。

それは楽しかったのですが、ピストルの値段を思い出したので、途中で慌てて止めました。

 

オークションは今月20日に行われる。最低入札価格はそれぞれ50万ドル(約5400万円)となっている。(了)

 

出典元:Mail Online:Two pistols carved out a 4.5 billion-year-old meteorite could sell for as much as $1.5 million at auction(7/4)

出典元:Fox News:Pistols made from a 4.5 billion-year-old meteorite could fetch $1.5 million at auction(7/5)

記事が気に入ったら
Switch Newsをフォローしよう!


Return Top