イラク軍とペシュメルガとの戦闘で双方に31人の死者、クルド自治政府は独立を凍結

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先日、イラク軍とクルド治安部隊の「ペシュメルガ」との間で戦闘が起き、双方に合計で31人の死者が出ていることが明らかにされた。

 

死者はイラク側5人、クルド側26人

 

10月16日、イラク政府軍はクルド自治政府が占領し、係争地となっていたキルクークへ侵攻。夜までに軍用空港や発電所、油田施設などの重要拠点を次々に制圧し、キルクーク市内を完全に掌握したという。

 

さらにイラク軍は20日には、キルクークのAltun Kupri地域を守っていたクルド人部隊と戦闘となるも、その後北部の係争地とされた全ての地域の支配権を奪還したと発表した。

 

イラク統合作戦部隊の司令官は声明で、Altun Kupri地域における戦闘で、2人の政府軍兵士の命が奪われたと報告。またイランからの支援を受けている民兵組織「Hashed al-Shaabi」も20日の衝突で3人の兵士が死亡したと伝えている。

 

このことを受け、イラク中央政府は10月22日、これまでの戦闘で政府軍側の兵士、5人が死亡と発表した。

 

一方、ペシュメルガのWasta Rassoul司令官は、戦闘があったその日に、26名のクルド人兵士が殺害され、67名がケガを負ったと明かしている。

住民投票の実施で関係が悪化

 

そもそもクルド人部隊とイラク軍はアメリカ軍を中心とする有志連合の支援を受けながら、ISISを掃討するために共に戦ってきた。

 

しかしその後、クルド自治政府は9月25日にイラクからの独立を問う住民投票を実施。住民の90%以上が独立に賛成という結果となる。

 

クルド自治政府はこの結果を受け、イラク中央政府と独立へ向けた話し合いを進めたいと表明していたが、イラク政府はこの住民投票を無効として反発。報復としてクルド人が支配し、係争地となっていた油田の豊富なキルクーク州へ軍を進めたという。

クルド側が「独立」の結果を凍結

 

しかし10月25日、クルド自治政府はイラクからの独立を問う住民投票の結果を「凍結」する意向を示した。

 

イラク中央政府はあらゆる交渉の前提として、クルド自治政府に住民投票の結果を取り消すよう求めていたが、今回はそれが受け入れられた形となる。

 

クルド自治政府は声明で「住民投票の結果の凍結」「憲法に基づいた、クルド政府と中央政府とによる開かれた対話の開始」、さらに「即時の停戦と及びクルド自治区内における軍事作戦の停止」を提案したという。

 

アメリカ軍はクルド自治政府とイラク政府との関係の悪化は、今後のISISへの作戦にも影響を及ぼすと懸念を示していた。(了)

 

 

出典元:GulfTimes:Death toll from Iraqi-Kurdish clashes reaches 31(10/22)

 

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