ニューヨークタイムズ、ネオナチとの親交が明らかになったとして記者を7時間で解雇


米国の高級日刊紙ニューヨークタイムズが、ネオナチと関係があったとして、採用からわずか7時間で記者を解雇していたことがわかった。

 

わずか7時間の間に過去のツイートが発覚

 

わずか7時間でニューヨークタイムズを解雇となったのはQuinn Norton氏。

 

Norton氏は、これまで米国に本社を置くテクノロジー系の雑誌「WIRED」で、技術系のオピニオンを執筆する主任であったという。

 

ニューヨークタイムズは今月13日、Quinn Norton氏を採用したと発表するも、それからわずか7時間ほどの間に、Norton氏がネオナチとして悪名高い人物と交友関係にあったこと、さらには同性愛の男性と黒人を中傷するツイートを行っていたことが発覚。解雇するに至ったという。

 

過去には支離滅裂な見解も

 

Norton氏は、過去にはテロリストについても黒人差別をちらつかせながら独自の見解を披露している。

 

実際彼女は、テロに関する議論は「無意味」であるとし、テロリストの存在自体を否定。

 

「この点について私からすると、テロリストはおらず、同様に“ニガー”も存在しない」と黒人を揶揄する“ニガー”という言葉を用いつつ、支離滅裂な見解を述べている。

 

またNorton氏が過去に友人関係にあったというネオナチ論者はAndrew Auernheimer氏という人物で、米国では名の知られたハッカーであると同時に、白人至上主義を標榜するネオナチメディア「The Daily Stormer」での執筆活動を行っていることで悪名を轟かせているという。

 

The Daily Stormer

 

さらにNorton氏は同性愛者や中性的な男性を侮蔑する言葉である”fag” や “faggot”といった言葉をも頻繁に使用しているとのことだ。

 

過去の発言への謝罪はなく

 

このわずか7時間の騒動を受け、彼女のツイッターには批判が殺到。

 

Norton氏は映画館に行くため返信はできないと主張しコメントを避けていたが、その後ツイッター上でニューヨークタイムズから解雇された旨を伝えている。

 

 

さらにNorton氏はこの件について複数のツイートを投稿しているが、その中で過去の発言に対する謝罪等は行っていないという。

 

またNorton氏はAuernheimer氏との交友関係についてはAuernheimer氏を支援していたわけではなく、「白人は人種差別主義者と関わるべき」であり、さらには全ての人が矯正可能であると弁解している。

 

それだけではなく、「今日あなた達の力は強かった。あなた達は少なくとも一人の人生と、正直に言えば私の家族の人生も変えた。力があるということを感じることは心地よい。しかしこの力は去ってはいかない。考えなしに、あるいは誤った人物に対して力を行使した際に、その力は蒸発しない」と皮肉を述べている。

 

 

これについてニューヨークタイムズの編集者James Bennet氏は声明を発表。

 

「Quinn Norton氏の仕事に対する再調査や、彼女の以前の職場の同僚と話し合ったことにも関わらず、これは我々にとっては新たな情報だ。それに基づき、我々は異なる道を歩むことを決定した」

 

しかしニューヨークタイムズがNorton氏の過去について、なぜ精査を行わなかったのかということは明らかになっていない。

 

ニューヨークタイムズはトランプ大統領が選出された2016年の大統領選挙の際、ヒラリー・クリントン氏が大統領として選出されることを予測。

 

トランプ大統領が選出された後、大統領選挙報道に関して誤りがあったことを認め、オピニオン欄を一新することに努めてきていたという。

 

米国を代表する高級紙の一つであるニューヨークタイムズで、人種差別主義者を唱えるオピニオン・ライターが執筆することとなれば、同紙にとっても汚点となることは明らかだ。

 

解雇されたNorton氏には申し訳ないが、記者として執筆を開始する前にこの件が発覚して良かったのではないだろうか。(了)

 

出典元:New York Times:After Storm Over Tweets, The Times and a New Hire Part Ways(2/13)

出典元:Business Insider:New York Times hires and fires head opinion writer within 7 hours over her friendship with a Nazi and racist slurs(2/15)