フィリピン政府がIS系武装勢力との戦闘で勝利宣言、街には多くの傷跡も

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フィリピン政府は、南部で続いていた武装勢力との戦闘で勝利を収めたと正式に宣言した。

 

「過激主義の拡散を防いだ」

 

フィリピン南部ミンダナオ島では、今年の5月23日にISISに忠誠を誓うイスラム武装勢力がマラウィ市内を占拠。その後、軍の治安部隊との間で、5カ月に及ぶ激しい戦闘が繰り広げられてきた。

 

しかしフィリピン政府は10月23日に、軍によってイスラム武装勢力の戦闘員が市内から排除され、街が解放されたと発表。約5カ月に及ぶ激しい戦いに勝利を収めたと宣言した。

 

大統領広報官のErnesto Abella氏は「フィリピン軍は、フィリピン及び東南アジアにおける暴力的な過激主義者や急進主義者らによる最も深刻な脅威に対して勝利を収めた」とコメント。

 

さらにDelfin Lorenzana国防長官も「治安部隊は過激主義者らの基盤の芽を摘み取った。フィリピンやこの地域における暴力的な過激主義や急進主義の輸出という深刻な試みを潰すことにおいて、われわれはアジアでそれが広がるのを防ぐことに貢献した」と述べている。

Twitter/Axel Joly

市街戦に不慣れな軍が苦戦を強いられる

 

5月以来、イスラム過激派の武装勢力マウテグループ(約500人)や、アブ・サヤフの一部グループ(100人)はマラウィ市内の庁舎や病院などを占拠。さらに住民を人質に取り、市内の各所に立てこもり抵抗を続けてきた。

Twitter/Axel Joly

Twitter/Axel Joly

しかし戦闘は激しく治安部隊も当初は苦戦を強いられてきたという。

 

フィリピン軍は森林や山岳地帯での戦闘を得意としているが、市街戦での経験が不足しており、一方イスラム武装勢力側には市街戦で戦ってきた経験豊富な外国人戦闘員も多く加わっていたとか。

 

しかも武装勢力の戦闘員らがミンダナオ島をアジアにおける作戦の拠点にしようと目論んでおり、地元のイスラム教徒らへの影響が増しているという懸念も広がっていたそうだ。

 

そんな状況においてフィリピン軍は地上部隊での攻撃と同時に、空爆も実施。武装勢力によって住民が「人間の盾」として使われたため、多くの犠牲者が出たとされている。

Twitter/Axel Joly

しかし10月16日には治安部隊が、アブ・サヤフ幹部でISISから「フィリピンでのリーダー」に任命されていたイスニロン・ハピロン容疑者、そしてマウテグループのリーダーであるオマルカヤム・マウテ容疑者を殺害。

 

その結果、武装勢力側も劣勢に追い込まれ、23日にはマラウイ中心部のビル2棟とモスクに追い込まれ抵抗していた、最後の戦闘員40人とその妻2人も殺害されたそうだ。

Twitter/Axel Joly

兵士165名、民間人45人が死亡

 

当局は154日間に及ぶ戦闘で武装勢力側の戦闘員920人と、治安部隊の兵士165名が死亡したと発表。さらに少なくとも45人の民間人が犠牲となり、約30万人が自宅から避難を余儀なくされたとしている。

 

そして勝利宣言が行われた日も、街にはまだ散発的に銃声が響き渡り、多くの建物も廃墟のような状態になっていたという。

 

しかし軍の広報官は銃声に関して「もはや彼らは組織立っておらず、逃げる場所もない」と語っている。(了)

 

 

出典元:Reuters:Philippines declares battle with Islamist rebels over in Marawi City(10/23)

 

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