レバノンで女性の「ショートパンツ・ポリス」が登場、両派から批判を浴びる
中東レバノンのある街で、女性警察官がショートパンツを履いた姿で人々の前に現れ、物議をかもしている。
市長は観光客を呼び込むためと主張
その街とは首都ベイルートから、10マイル(約16km)離れた郊外にある「Brummana」。
街のPierre Achkar市長は海外からの観光客を呼び込むために、ある計画を実施。女性の交通警察官の制服をショートパンツ姿に決定したという。
この結果、通りには足を顕にした女性警察官が立ち、実際に交通違反などを取り締まることに。
この目的についてAchkar市長は、「レバノンにいる私たちは、西洋におけるレバノンのわびしい印象を変えたいと思っています。地中海地域に来る観光客の99%は、ショートパンツ姿なのです」と語っている。
保守やリベラルからも非難される
しかしながら市長の作戦は、レバノン国内の保守派やリベラル派、両方から非難を浴びているという。
保守派の人々は、女性の警察官が不必要なほど肌を露出することになると批判。
一方、リベラル派は、男性警察官がズボンを履くのを許されているのに対し、女性だけショートパンツを履くよう強制されており、不公平だと非難しているそうだ。
SNSでも批判されるが、本人たちは…
またSNS上でもさまざまな意見が寄せられている。
あるツイッターユーザーは「西洋の女性警察官は、きちんとした洒落た服装をしている。あなたの女性の部下たちの肌を露出させるのに、どんな意味があるの?」とコメント。
さらに別な人は「より多くの自治体の女性たちを参加させるのは、素晴らしい戦略だ。ただ唯一問題なのは、それらが警察官の普通の制服ではなく、彼女らが雇い主から性の対象にされ、性的に搾取されていることだ」と批判している。
ただある女性警察官の1人は「私はショートパンツに問題があるとは見ていません。私たちは熱意をもって受け入れています。毎年、夏になるとこの制服が戻ってくることを望んでいます」と語っているという。
多くのメディアに取り上げられていることから、話題性はあるのだろうが、果たして観光客が増えるか、気になるところだ。(了)
※レバノンではキリスト教徒 (主としてマロン派) が住民の約半数に達し,また全域にわたってコプト派教徒,シリア正教徒,ネストリウス派教徒,アルメニア派教徒,ギリシア正教徒,ローマ・カトリック教徒などのキリスト教徒が散在する。(コトバンク)
出典元:RT:Provocative policing: Lebanese city puts female officers in tiny shorts to attract tourists (VIDEO)(6/23)
出典元:Lebanese Examiner:Female police officers in shorts cause a stir in Lebanon(6/24)