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フランス政府が子供の入学年齢を引き下げ、今後3歳から学校へ通うことに

フランス政府が子供の入学年齢を引き下げ、今後3歳から学校へ通うことに
flickr_Phil Roeder

フランスでは教育改革の一環として将来、子供たちが3歳から学校へ通うこととなり、注目されている。

 

影響を受ける子供は少ない?

 

フランスではこれまで学校へ入学する子供の年齢は6歳とされてきたが、今後は3歳にまで引き下げられるという。

 

この年齢の引き下げは大統領が推し進めてきた教育改革によるもので、ヨーロッパにおいて最も年齢の低い義務教育制度となるそうだ。

 

しかし、この変化によって影響を受ける子供は少ないと見られている。

 

というのも、すでにフランスでは大多数の家族が、3歳になったら子供たちを学校へ通わすことを選んでいるからだ。

 

実際、フランス政府の統計では3歳になっても学校へ入学しない子供の割合は、全体のわずか2.4%しかない。またLe Monde紙によれば、パリでは3歳で入学する子供の割合は93%にも及ぶという。

 

教育の格差を是正するために導入

 

マクロン大統領は入学の年齢引き下げについて、教育における格差や不平等をなくすためだと説明している。

 

事実、貧しい地区や海外のフランス領で暮らす親たちは、子供たちを早い段階から学校へ通わせることができない傾向にあるそうだ。マクロン大統領は次のように述べている。

 

「この規定によって2019年の学年の初めから、私たちがこの受け入れがたい格差を是正できることを願っています。(略)子供たちが早く学校へ通えば、その分成功の可能性や、社会への統合が高まります」

入学時の年齢は高い方がいい?

 

National Foundation for Educational Researchでは、ヨーロッパにおける子供たちの入学年齢について明らかにしている。その結果は、次のとおり。

 

4歳:北アイルランド

 

5歳:キプロス、イングランド、マルタ、スコットランド、ウェールズ

 

6歳:オーストリア、ベルギー、クロアチア、チェコ共和国、デンマーク、ドイツ、ギリシャ、ハンガリー、アイスランド、アイルランド共和国、イタリア、リヒテンシュタイン、ルクセンブルク、オランダ、ノルウェー、ポルトガル、ルーマニア、スロバキア、スロベニア、スペイン、スイス、トルコ

 

7歳:ブルガリア、エストニア、フィンランド、ラトビア、リトアニア、ポーランド、セルビア、スウェーデン

 

2015年に発表された研究によれば、高い年齢の時に入学した子供は、注意散漫や多動性(活動過多)に陥る傾向が少ないという結果が出たそうだ。

 

上の記述でも、ヨーロッパで最も教育的に成功している3つの国、フィンランドやポーランド、エストニアも入学開始年齢は7歳となっている。(了)

 

出典元:BBC:France to lower school starting age from six to three(3/27)

出典元:ABC:French President Emmanuel Macron lowers compulsory school age from 6 to 3 years(3/28)

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