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イスラエル軍がガザ地区で民間人を処刑か、虐殺された男性の妻が訴える

イスラエル軍がガザ地区で民間人を処刑か、虐殺された男性の妻が訴える
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イスラエル軍がガザ地区で、民間人の男性らを数多く処刑した疑惑が浮上している。

 

11人のパレスチナ人を略式処刑か

 

その出来事が起きたのは12月19日で、イスラエル軍は少なくとも11人(動画では15人)のパレスチナ人の男性を一斉に検挙し、屋外で1人ずつ処刑し始めたという。

 

殺された男性の妻であるウム・オダイ・サレム(Um Odai Salem)さんは、「アルジャジーラ」に対し、次のように語っている。

 

「彼ら(イスラエル軍)は、私と娘たちを殴りました。彼らは私たち女性を一か所に集め、銃やナイフで脅しました。彼らは私たちの服をはぎ、(何か持っていないか)捜索し、最も恐ろしい言葉で私たちを侮辱しました」

 

そしてイスラエル兵は、男性たちが全員民間人であるというサレムさんの嘆願を聞き入れず、彼らを屋外へ連れて行き、処刑し始めたという。

 

男性たちが処刑された後、イスラエル兵はサレムさんたちが避難していた建物に火を放ったそうだ。

 

サレムさんの娘の1人は、「アルジャジーラ」に対し、3歳の妹「ナダ」も殺されたと語っている。(下の動画の閲覧には、ご注意いただきたい)

 

「戦闘員でも、略式処刑は戦争犯罪」

 

「アルジャジーラ」は当時の画像などを入手しており、それを見たイギリス・ミドルセックス大学国際法教授のウィリアム・シャバス氏は「この映像と証言は国際刑事裁判所の証拠となるだろう」とし、次のように述べている。

 

「彼らが民間人であることを証明することは、それほど重要ではないことを付け加えておきます。たとえ相手が戦闘員であっても、略式処刑は戦争犯罪です」

 

拘束されたパレスチナ人の証言

 

一方で、国連の人権担当者は、ガザ地区でイスラエル軍により拘束されたパレスチナ人の男性らに会い、さまざまな証言を得たと語っている。

 

国連のAjith Sunghay氏によれば、パレスチナ人の男性たちは、イスラエル治安部隊によって未知の場所で30日から55日間拘束されたという。

 

しかも男性たちは裸にされ、目隠しをさせられ、イスラエル兵に殴られたそうだ。その後解放されたものの、中には適切な衣服も与えられず、おむつだけを履かされて、放り出された男性もいたという。

 

SNSにも、数百人のパレスチナ人男性が下着姿になり、寒い中屋外に座り、目隠しをさせられた様子が投稿されている。

 

メキシコとチリがICCに捜査要請

 

メキシコとチリは1月18日、ガザ地区で続くイスラエル軍による人道に対する罪を捜査するよう、国際刑事裁判所(ICC)に要請した。

 

メキシコ外務省は、声明で「占領国側か占領されている側か」にかかわらず、刑事責任の有無を立証する場としてICCが適切だと指摘。

 

また、「多数の国連報告書が、ICC管轄下で犯罪に当たる可能性のある、多くの事案を詳述している」と述べたという。

 

この報道に対し、アメリカの国家安全保障会議のジョン・カービー戦略広報担当調整官は、「(イスラエル軍が)戦争犯罪を行おうとする、意図的な取り組みがあったという兆候はありません」と擁護した。

 

ガザ地区の保健当局は1月19日、イスラエル軍の攻撃により、過去24時間で少なくとも142人が死亡、278人が負傷したと明らかにした。

 

また10月7日以来、殺害されたパレスチナ人は合計2万4762人となり、6万2108人が負傷したという。しかもまだ多くの犠牲者が、今も瓦礫の下敷きになっているそうだ。(了)

 

出典元:Al Jazeera:Israel’s war on Gaza live: No ‘deliberate’ war crimes by Israel, says US(1/19)

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